MASTER PIECE

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ミッドナイト・エクスプレス

2012年05月27日 22時57分19秒 | 映画



アラン・パーカー監督作品っていったら多分こちらの方が代表作。

映画史上稀に見る海外旅行のトラブル。

この作品の何が怖いって言ったら、文化の違い、宗教の違い、民族の違いで
ここまで人は追い詰められるのかな?って思う・・・

おそらく主人公のビリー(ブラッド・ディビス)は大麻樹脂(ハシシ)をトルコから
軽い気持ちで持ち出そうとしただけの認識。
「これ持って帰って仲間とマリファナパーティーでもしようかな・・・」

当時、トルコは大麻の生産国として国際的にも批難を浴びている社会情勢の真っただ中。
そんな国のイメージを払拭する為に国家は厳重処罰に乗り出していた・・・

ここまでの展開だとビリーの自業自得、それは致し方ない・・・

ビリーはトルコの裁判で実刑判決が下される(3~4年だったかな?)
その後、刑期終了一ヶ月前で裁判のやり直しで無期懲役となってしまう・・・
多分、アメリカ人でなくても「オーマイガ!!!! なんだよそれ!!!」って思う。

ここでの裁判でビリーは人権尊重の真理を話すんですけど
「慈悲だよ、人間に一番大切な慈悲がこの国には無い・・・」
多分、ここでのシーンがこの映画のテーマと主張している部分だと思います。

人間の尊厳とはなにか? うーん重いけど強烈な印象が残る作品ですね。

バーディー

2012年05月21日 19時52分47秒 | 映画



アラン・パーカー監督の青春映画。

私の中では青春映画の10本に入る作品ですね。

ベトナム戦争後遺症で人と話すこともせず、鳥の擬態をする青年(バーディー)と
彼の親友との青春の思い出、戦争出兵前の友情物語。

根本は戦争の悲惨さを訴える作品なのですが
これがね、青春のほろ苦い思い出がメインなので戦争で精神を病んだ主人公と親友の邂逅が
本当に切ないです・・・

音楽はピーター・ガブリエルです、これが素晴らしく映像とマッチしていますね。

病室の部屋は鳥かごで、鳥は自由の象徴で描かれているメタファーも分かりやすくて
とても感情移入出来る・・・

主人公を演じたマシュー・モディーンはこの作品までは
アメリカのイケメン俳優、ただそれだけの野暮ったい兄ちゃんの印象だったけど
この作品で印象がガラッと変わった・・・演技派の凄い俳優になったと思います。

親友を演じたニコラス・ケイジは凄くカッコイイ役です。
最初はバーディーの人間性を理解してやり、高校を卒業する辺りから親友の事を心配して助言もする。
戦争帰還後はもっとバーディーの心を理解しようとする、うん、とってもナイスガイな奴です。

ラストは「あぁーやられた~、そうきたか・・・」っていう落とし方ですが
これが映画作品として印象深いラストなので
私の中ではとっても忘れられない作品となっています。

機会があれば是非観てもらいたい作品ですね。




アフターアワーズ

2012年05月18日 00時33分03秒 | 映画



マーティン・スコセッシ監督にしては異色な感じがしますけど
非常にオシャレで面白くて凄く好きな作品ですね。

私が小説を書くとしたら、多分この作品が教科書的題材です。

ストーリーはニューヨークのサラリーマンが仕事終わりに知り合った若い女性の家に行くんですが
色々なトラブルに遭遇して家に帰れない・・・

この映画を観ていると、非常に不条理な世界ですが、なぜか笑ってしまう・・・

段々と壊れていく主人公にグリフィン・ダンと謎の女性にロザンナ・アークエット。
(このロザンナ・アークエットはTOTOの名曲【ロザーナ】の人です)

この主人公の悪夢のような一夜は単なる偶然の積み重ねなんですが
偶然以外の見えない力が作用しているようで(そんな神秘的な事は無いが)独特の世界観が味わえます。

たまーに深夜に部屋の照明を消して観入ってしまいますね・・・


トイズ・イン・ジ・アテック

2012年05月17日 22時45分50秒 | 音楽



エアロスミスの3作目、1975年の作品です。

前に紹介した【ロックス】が4作目なので最初はどんなものかと思いきや・・・
うん、とってもバラエティに富んだ名作です。

【ロックス】がエアロスミスの最初の頂点だとしたら
その頂点を迎えるまでの絶対の自信と実力に裏付けされた演奏が聴けます。

オープニングの【トイズ・イン・ジ・アテック】はストレートなロックナンバーですが
非常にハイテンションでリズムが非常に複雑なのでこの楽曲はコピーするのは難しそう・・・

4曲目の【ウォーク・ジス・ウェイ】はラップの原曲って言われていますね
印象的なギターリフでとってもカッコイイです。

7曲目の【ノーモア・ノーモア】も8曲目の【ラウンド・アンド・ラウンド】のラウドな音も好きです。


全体的に聴いて、とってもヘヴィな音とアルバム楽曲です。

邦題が【暗闇のヘヴィロック】でしたっけ?
レコード会社は原題の【屋根裏部屋の人形たち】ではなくヘヴィと付けたところにセンスを感じますね。

昔からリアルタイムで聴いていたファンの方はこのアルバムあたりがベストなのかなぁー・・・



パーマネント・バケーション

2012年05月17日 01時31分25秒 | 音楽



エアロスミスねたでもう一つ。

前作の【ダン・ウイズ・ミラーズ】がロックの原点回帰のような
無駄な物を一切排除した、骨太のロックンロールだったのに対して
この【パーマネント・バケーション】はジャケットデザインのカジュアルイメージ通りの
ロックの「楽しさ」を全面に押し出した作品ですね。

たしか私が高校卒業まじかの作品だったと思います。

これ以降のアルバム【パンプ】も【ゲット・ア・グリップ】も【ナインライブス】も全部好きですねぇ~。

好きな曲が多くてエアロの作品では聴く頻度が多いです・・・

【マジック・タッチ】【ハングマン・ジュディ】【ガール・キープス・カミング・アパート】
【パーマネント・バケーション】など今聴いても新鮮です、流石エアロスミス!!って思います。

エアロスミスを今でも聴いているのは、多分このアルバムと【ロックス】が切っ掛けなんだと思う。