MASTER PIECE

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メランコリア

2012年09月23日 23時08分53秒 | 映画



題名からするとロマンチックなストーリーかと思いきや

人類滅亡の話でした。

青い惑星メランコリアの地球衝突前、数日間のエピソード。

妹ジャスティンの結婚式が姉クレアと夫ジョンの邸宅で行われる。
惑星の影響か、情緒不安定な妹ジャスティン・・・
姉はそんな妹を軽蔑するが、徐々に衝突の不安で自分自身も情緒不安定になって・・・

あぁ~なんて絶望的なんだろうか・・・この監督の作品はこんなんばっかりだなぁ~

星の動きに敏感なのは男性よりも女性ですね、やっぱり。
この作品でもそんな状況で描かれている。
そして生きることに強いのは男性よりも女性です、夫ジャックのあっけない死に方って(笑)

題名のメランコリアってメイキング観ると「憂うつ」の意味だそうです。

あぁ~なるほどねって思いました、だから冒頭に一時間も結婚式のシーンなんだね。

しかしシャルロット・ゲンズブールは年齢いっても綺麗でビックリするね。
そんな感想でした・・・(どんな感想なんだよ)


エレファント

2012年09月13日 22時09分20秒 | 映画



久々に映画を観た。

「Elephant in the room」ってアメリカの慣用句からとった題名みたいです・・・

ストーリー自体は静かに流れる・・・アメリカの地方都市、高校生たちの日常風景。

事実は小説より奇なりと言いますが、実際に起こった「コロンバイン高校銃乱射事件」がモチーフとなっているので
事件直前の風景がいつもと変わらない平凡な一日なので、とても印象深いです・・・

この作品を観て思ったのが、アメリカではテレビショッピングで銃が買えるんですねぇ~
そして当たり前のように犯人の高校生達は配達人から受け取っている
そこには銃の許可も年齢確認も規制も何もない・・・

銃って武器ですよねぇ~

考え方にもよるけど銃は武器といえどもあくまでも単なる道具、使いかたは人間の意志。
アメリカの銃社会ってのは核抑止とおんなじ考え方なのかもしれないです。
ただ、核は使う人間は限られているけど、銃は誰でも使える・・・

まさにアメリカの銃社会をよく表していると思う。

大きな問題があるにも関わらずに誰も見て見ぬふり・・・
まさに「Elephant in the room」だと、この作品を観て思った。



 

半神

2012年09月07日 20時17分00秒 | 書籍



萩尾望都さんの【半神】を読みました。

いやぁ~噂どおりの衝撃作品でした・・・凄まじいです。

シャム双生児の姉妹、姉のユージーと妹のユーシー
二人は腰のところでつながっていた・・・

これってアイデンティティーの話ですね、自分は何者か?っていう人生の命題。

文章にするには難しい問題を16ページ足らずで作品にしているって、ある意味天才の仕事です(笑)

題名の【半神】っていうのもネーミングのセンスがいいと思う。

天使の様だったユーシーが死んでユージーは人生を与えられたので
憎むべき天使が実は自分にとって神だったって事なのかな?

漫画もたまに読むと奥が深くていいですね。


箱男

2012年09月01日 22時50分04秒 | 書籍



安部公房の書籍3冊目。

【箱男】の題名からイメージしていたのとは違い、徹底的な実験作品でした・・・

前半まではストーリーがあり、後半は記述のトリックって・・・
ある少年のエピソード、詩、そして箱男の告白あり。

うーん、ラストはまたまた混迷の極致です、もう正直な感想ですが・・・暗い。

安部公房の作品は多く読んではないのですが【砂の女】が希望的な作品だったのに対し
著者の本質って本当は【絶望】や【混迷】【不安】を書く作家なのだろう・・・

哲学的、文学的ではあるけど、たしかに一般受けする作家ではないのでしょうね。

次はもっとライトな小説を読もうと思う。