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ラースと、その彼女

2016年12月09日 05時35分31秒 | 映画



アメリカの片田舎で暮す27歳のラース。両親が亡くなってからは実家のガレージに一人で住んでいる。
ラースは毎朝教会に通っていて、その後に仕事に行くが、人とのコミュニケーションが苦手で彼女がいない。
実家には兄夫婦が暮らしており、義姉のカリンはそんなラースを気にかけ心配していた。
ある日、彼が兄夫婦に紹介した彼女はリアルドールだった・・・

簡単に説明するとリアルドールを恋人だと思い込んでしまった男の物語(笑)。

でもこれが純粋な愛情なので変態とか奇人とか妄想とかというとんでもないストーリーではなくて
良心的な愛情にあふれた作品でした。まぁ完全に妄想の話なんだけれど。
その妄想が純真なゆえに周りを巻き込むのが大きくなってどうなることかとハラハラして観ていたら。
彼を取り巻く環境や人達がとっても優しい!! 兄夫婦も職場の同僚も、教会の信者も医者も・・町の人すべてが彼に優しい

あれ? そんなに都合のいい話なの?って思った(笑)。

一番思ったのは、彼女(リアルドール)が出来るまでのラースと出来た後のラースの変わり様がまったく違うこと。
最初は兄夫婦とも距離をとり、職場の同僚とも話をしない、彼のことが好きな同僚のマギーともコミュニケーションがとれない。
そんなラースが彼女が出来た途端に行動的に積極的になっていく・・・

あぁ、これって愛情や情熱を持つと人って変われるんだねって事なのかもしれない。
その対象がリアルドールでも人間でも関係ないって事なんだろう。

最初はコメディみたいな展開だったけど、ラストは見ていてとても幸せに感じられる・・・
多分、シナリオの面白さと構成で成功している作品だと思います。