MASTER PIECE

映画 音楽 書籍 etc

サテリコン

2011年09月29日 13時42分21秒 | 映画


映画好きには有名な巨匠なのですが・・・初めて観ましたフェデリコ・フェリーニの作品。

最初の10分間であまりにもシュール過ぎて
「うゎー、ついていけないや・・・」と思って観ていたのですが
段々とこの作品の映像美とか、ある意味詩的な世界観に引きずり込まれるように
最後まで観てしまいました・・・

ストーリーはあって無いようなものです。
主人公エンコルピオが旅をするだけの話・・・
まだキリスト教が確立する以前の古代ローマなだけに
無秩序な混沌とした世界。
殺戮あり、男色あり、人肉諸食ありで、はっきり言って現代人の感覚ではついていけない・・・

うーん、さすが映画界の巨匠・・・やることが違うね・・・
まさに天才ゆえに出来るこの変態的発想力。

観終わった後の虚無感はなんだろうか・・・
不思議な気持ちになる哲学的な作品でした。


オールド・ボーイ

2011年09月21日 19時12分38秒 | 映画


ネットの評価に疑いなく余韻が残る面白い作品だった・・・

15年間も突然監禁された男の復讐劇。
なぜ監禁されたのか? なぜ15年なのか?
ストーリーが進むにつれて分かってくる真実とは?

うーん、良く出来ている、面白い・・・

韓国映画と日本映画の違うところを一つ発見しました。
韓国映画では女優さんがトイレに入ってお尻だすシーンが多い・・・
日本では多分トイレに入るまでのカットだろうけど
ちょっとエグイ演出が日本人からしたらちょっと引く・・・
これは国民性の違いか・・・

韓国映画はテンポがいいので観ていて非常に面白い。
次は問題作の【親切なクムジャさん】に挑戦します。

サッカーという名の戦争

2011年09月19日 00時28分05秒 | 書籍


以前はテレビでサッカー中継がある時は19時からキックオフするのが普通でした。
でも最近は15分や20分ずらして試合が始まるようになっている。
これはテレビの視聴率や競技の普及と大いに関係しているそうです。
このシステムを考えた人は著者の平田竹男氏。

この平田氏は元サッカー協会専務理事で
主に日本代表のマッチメーク(外交)を担当した人物。

私なんかJリーグには興味が無いけど日本代表となると
まぁ普通に応援してしまうにわかファンではありますが・・・

私のような一般人のファンからすると日本代表の試合は面白ければいいだけなので
どの国と試合しようが関係なく見ていますが、この本に書かれている内容は
そのマッチメークの駆け引きと外交術・・・
うん、たぶんこれはビジネスマンの交渉術と通ずるものがあると思う。

国際試合には金が動くし経費がかかる。
なによりもスケジュールの把握と調整の難しさ。
その難しさは日本側のリーグと相手側のリーグの調整だったり
交通費、移動距離、放映権料など
その全てがいかにして自国の代表が有利に働くかの外交交渉。
まぁ全てビジネスなので利益がでるように動くのはどの会社も同じなのですが・・・

この本読むとサッカーの国際試合が始まる前から
外交交渉の戦争が始まっているのがよく分かります。
サッカーの裏舞台を知るには面白い本でした。

チャプター27

2011年09月14日 22時28分02秒 | 映画


ジョン・レノン殺害犯人のマーク・デイヴィッド・チャップマンを題材にした作品。
多分、事実に忠実に作ってあるのかな?
殺害までの3日間は徐々に緊張感が高まっていくので
観ていてとても疲れる作品でした・・・

殺人事件の史実を題材にとった作品は多くありますが
これは対象への憎しみや快楽を目的としたものとは違い
犯人の妄想が肥大して起こった殺人ですね、いわば精神障害。
これでは殺されたジョンもたまったものじゃないと思う・・・
せめて殺されるなら憎しみを込めて殺されたいもんです。

映画作品としては良く出来ている。
理不尽な事件ですが、映像作品としては興味深いです・・・

題名の【チャプター27】の意味が良く分からなかった。
映画の中に出てくる【ライ麦畑でつかまえて】に起因するものなのか
【聖書】に起因するものなのか、それとも全く別の意味なのか・・・
チャプターって区切りでしょ?27ってなんなの?
犯人の犯行年齢が27歳ってこと?

最近こうゆうどうしよもなく救いがない作品ばかり観ているような気がする・・・



ミスティック・リバー

2011年09月11日 19時19分29秒 | 映画


クリント・イーストウッドとゆうと私の感覚では映画監督よりも
【ダーティ・ハリー】や【アルカトラズからの脱出】などの役者ってゆう認識です。
でも監督業も結構長いのね・・・

今回観たこの作品
うーん、ゴメンなさい・・・イマイチでした・・・

映画自体は重厚で、役者の演技もシナリオも凄くいいけど
映画を観終わった後の満足感が湧かない・・・

少年時代に起こった誘拐監禁事件が原因で
25年経って再び悲劇が起きる・・・

観ていると悲劇と憎しみの負の連鎖・・・
最後まで希望を期待しつつも、誰も救われずに終わってしまう・・・


そういえば【ミリオンダラー・ベイビー】も救われない物語でした。
イーストウッド監督は役者時代に男臭いアンチヒーローだったのに
監督作品はとても重いテーマの作品が多いのはなぜ?
持論でゆうなら映画作品はあくまでも監督のもの・・・
役者は作品の一部分でしかない。

とゆうことは映画人としてのイーストウッドは
人間の本質をえぐるような重厚な作品を撮ることの出来る監督とゆうことになる。
まぁ作品が面白い、面白くないは別問題ですけど。