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ブッダも笑う仏教のはなし

2016年08月28日 21時22分56秒 | 書籍



笑い飯、哲夫の著書

これで仏教を学べるか?理解できるかといわれればNOです。多分、内容の50%ぐらいかもしれません
本当の仏教を理解したければ、仏教系の大学で学んだり、仏門に入って何十年と修行が必要です。
さきほど言いました50%の理解や知識はこの本に対してのほめ言葉です!!。
なんにも知らない一般人の教養としては半分も頭に入れば御の字です(笑)。
そんな難しい仏教をやさしく簡単に理解できるように紹介してあるのがこの本ですね。

まぁ仏教徒としては知らないことが多すぎますね、開祖(ブッダ)の事もよく理解してなかったんですもの。
大体、「如来」「菩薩」「明王」「天」と仏にも位があるなんて知らなかったし。
一般教養として知っとくべきが多く、たしかにためになる。

ただ煩悩の数は108だけど、由来が四苦八苦(4x9)+(8x9)ってのは創作だと思う(笑)。

なんとなくニュアンスだけでも分かるって所が、ブッダのように優しく慈悲深いです。。。

南極物語

2016年08月27日 01時15分17秒 | 映画


YouTubeで南極物語を観ました。
1983年作品の2時間23分の大作、世代的にはどストライクの作品なんですが、なぜか初見です。

かなり泣ける作品とのレビューでしたので期待しましたが・・・
期待以上の号泣。。。(笑)

もうね、南極観測隊の立場も分かる。
なぜ、鎖につながれたままなのかも理解できる。
犬を提供した少女の気持ちも分かる。(なぜ?リキを連れて帰らなかったんですか!!)

うーん、誰も悪くないのに結果としてまずい状況・・・
その状況を不幸で終わらせず、希望に変えたのが高倉健と渡瀬恒彦の動物愛と樺太犬達の生命力。
人間と犬の友情は強かったって事なんだね。単純だけれどかなりグッとくる・・・



犬が主役な作品なんですけど、やっぱり圧倒的な存在感の高倉健。
彼が出てくることで場面が締まるっていうか見入ってしまう。。。本当に日本映画界の巨星でした。
恥ずかしいですが、やっぱりラストシーンで号泣。
「うぅっっ・・・ケンさん!!」って言葉に出てしまった(笑)。

ちょっと穿った意見だけれど、フィクションとノンフィクションの合わせ技になってますよね。
そんな事を考えていてもラストシーンですべて払拭!!(笑)。
タロとジロが生き残っていてくれた事で、南極観測隊員の罪悪感も少しは救われたって事なのかな。

いい作品でした。

地獄の黙示録

2016年08月22日 17時54分21秒 | 映画


久しぶりにDVD鑑賞。

戦争映画の名作にして狂気を表現した映画作品。
監督のコッポラ曰く、「これは戦争映画にあらず!映画という戦争だ!!」と言ってました(笑)。

ストーリーはジョセフ・コンラッドの小説「闇の奥」をベースにして、ギリシャ神話のオディプス王やアーサー王と聖杯などの
モチーフを織り交ぜつつ、聖書のメタファーも多数あり、見る者を選ぶかなり難解な映画作品ですね。

そもそも一度、戦争後遺症で祖国に帰還しながらも、サイゴンに舞い戻ってくる主人公のウィラード大尉。。。
彼の心情はいかなるものだったのか・・・もう彼の戻る場所は無くて、戦場が彼を唯一、受け入れてくれる場所なんですね。
だから彼は仕事は何でも良かったはず、戦場に戻りさえすれば・・・
そして彼に与えられた極秘指令は、同じアメリカ陸軍のカーツ大佐を「私情を捨てて抹殺する事」だった。

この作品の面白いところは、ウィラードがカーツの事を知れば知るほど自分と重ね合わせていくところです。
物語が進むにつれ、ウィラードは自分の内面と対峙していきます。
カーツの帝国でカーツはウィラードにこう言います。
「私は気がかりだ」「息子が私の行動を理解できるかどうか」「もし、私が殺される運命にあるのなら」
「誰かをやって息子にすべてを伝えてほしいのだ」「私が行い、君が見たすべてを」
「君が私を理解するなら」「君がやってくれ」

本来は同じアメリカ軍人と言えども敵とみなして「私情を捨てて抹殺」するのが目的だったが。
ウィラードはカーツを理解したのでカーツが自分に何を期待しているのかが分かった。
カーツ大佐はウィラード大尉に私を殺してくれと・・・

カーツ殺害後にランスと一緒に巡視艇に戻った時には二人の顔のペイントが流されていたのは印象的です。
ペイント=自分のパーソナルを隠す手段なので本来の自分自身に戻ったのか
私情ありありの理由でカーツ(王)殺しを行って何かが変わったのか。。。この辺の考察は面白いですね。

久しぶりにディープな作品でした(笑)。

めぞん一刻

2016年08月17日 19時40分02秒 | 書籍



30年ぶりに高橋留美子作品、小学館文庫の「めぞん一刻」を読んでみた。

うーん、かなり素敵な80年代、ラブコメの名作ですね(笑)。
今、思えば高校生時代、昭和の終わり頃に夢中になって読んでいたと思うと・・・しみじみします。
改めて1巻から10巻まで一気に読んでみると当時は感じなかった色々な発見があって面白いです。

まず、主人公の一人である音無響子さんが今で言う非常にメンドクサイ女性であること。。。
天然であり、嫉妬深くて・・・自分勝手な勘違いも多く、一回では人の話も聞かない頑固者。
(まぁそれがラブコメの面白さなのでしょうけど)
基本的には真面目で清楚で、他人をほっとけない姉御肌のキャラクター。

その響子さんに一目ぼれで出会いから一途な愛を貫き通す五代裕作というかなり稀有なキャラクター。
今回、読んでみましたが、基本的に普通にもてるいい男ですね(笑)。
ガールフレンドや教育実習の生徒から好かれますが、乗り換えたり、本気で好きになったりしないところが共感出来ます。
物語は最初、優柔不断で頼りない男性像から、一途の愛を貫くことによってラストのほうでは
信念が通ったセリフとか、相手を思いやる気持ちって言うのか物凄く成長した五代くんになっていますね(笑)。

一番印象が違っていたのがテニスサークルの講師、三鷹さん。。。凄く、好青年なんですけど・・・
音無さんを奪い合う、五代くんにとっては恋敵なんだけど、余裕があるっていうのか、やり方がどれもスマートです。
凄く常識人で甲斐性もあり、五代くん以上に音無さんを好きなのに嫌味があまり無いキャラクター。
あれっ? こんなにいい人だったっけ?って思った(笑)。

そして文庫10巻の「桜の下で」を読んだらもう涙が止まらなかった・・・
たまに漫画ってのも読んでみるもんですね。

うん、名作だと思います。

ラブ&マーシー 終わらないメロディー

2016年08月07日 21時13分32秒 | 映画



ザ・ビーチ・ボーイズ、ブライアン・ウィルソンの半生を映像化。

私がイメージするビーチ・ボーイズは海、サーフィン、車や女性など、60年代のアメリカ西海岸・・・
そのブライアンはアルバム「ペット・サウンズ」作成時期から精神の異常をきたし
メンバーとの亀裂、父親との確執などによりドラッグに逃避するようになる・・・
それから20数年後に美しく聡明な女性メリンダと出会い、再び自分を取り戻す一歩を歩き始める。。。

いやぁ~いい映画でした、もう最後には号泣(笑)
それは悲しみではなくて、「人生って捨てたモンじゃないなぁ~」っていう心が温まる感動の涙!!
一人の天才が辿った人生には、音楽の力と「愛と慈悲」があり・・・ってもう映画のストーリーとしては完璧です。

面白いのは60年代と80年年代のブライアンは違う役者が演じているということ。
どっちも面白いが、80年代のブライアンを演じたジョン・キューザックのなんとも純真無垢な(子供のような大人)の演技が
かなり切なくて共感できる。

しかしこうやって今までに自分が興味を持たなかったミュージシャンや歴史上の人物などに
興味を向けるのはかなり面白いです。
この作品を観てからは「ペット・サウンズ」や「スマイル」をやっぱり聴きたくなりますもの・・・

ここ数年間に観たミュージシャンの伝記映画では飛びぬけた感動作品でした。
ミュージシャンの伝記ってのはやっぱり感情移入しやすいです。