MASTER PIECE

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二重生活

2017年04月29日 21時56分58秒 | 映画



門脇麦の主演作を観てみました。

前回の「愛の渦」は非常に魅力的でしたが・・・今作品は完全に関わりたくない女(笑)
修士論文の為に無作為に選んだ人物を尾行して哲学的な考察をするって・・・なんだそれ?
尾行されたほうはたまったものじゃないよね。

しかし物語り自体が哲学的過ぎてよく分からない方向に進んでいっている。
これはもしかしてポール・オースターの「幽霊たち」みたいな話なんだろうか。

人間が成長するうえで自分らしさやアイデンティティーっていうのは他人を通して形成されるものです。
尾行という行為が他人の擬似体験であり、欲望を満たす秘密の行為であるので
主人公の過去とか空虚な気持ちとかもなんとなく分かる気がする。。。

作品自体は正直、よく分からないです(笑)なんとなく分かった気がするだけで
「これはなんなんだろう。。。。」っていう感想。
主人公もセリフが少なくて、目の動きだけで表現する演技っていうのが伝わるのですが
登場人物の誰一人として感情移入出来ません。。。。(笑)

まぁ門脇麦が持っている魅力の半分も出ていないのがとても残念です。。。

愛の渦

2017年04月26日 22時22分03秒 | 映画



マンションの一室で行われる秘密の風俗、乱交パーティーの一夜を描いた群像劇。
映画作品の設定としては、こういう一室でほぼ完結する作品ってのは個人的に凄く好きです。

マンションの一室に集った男女8人が気に入った相手を見つけてセックスするだけの話なんですけど
普通のAVを見るよりも凄くエロいです(笑)
主人公の女子大生を演じる門脇麦の存在感とか体当たりな演技とか、凄く魅力的。。。(笑)

あぁ~こんな子が実はエロくて性の欲望を普段は抑えているんだね、だから乱交パーティーに参加するんだね。
実際になさそうでありそうな演出が抜群に生きている。おもしろいなぁ~。

あとですねぇ~ 見ず知らずの男女が集っても日本人というのはやっぱり礼儀を重んじるみたいで
最初は互いに緊張していたのですが、徐々に打ち解けていったあともお互いを尊重するような言葉使い。。。
でも性欲と一緒で、本能が先走ると自分のエゴも出てくるわけで・・・凄くリアルな演出です。



ただ乱交するだけの話に、これだけ集中して最後まで見れるってのは人物の魅力や演技力っていう事か。。。

凄く面白い作品でした。

聖の青春

2017年04月23日 17時57分27秒 | 映画



29歳で亡くなった棋士、村山聖の自伝的映画作品。

私は将棋も囲碁もマージャンも、もちろんチェスも出来ない人間なのですが。
「聖の青春」の題如く、将棋に人生をかけた壮絶な青春物語に胸が熱くなる。。。

素人から見れば、将棋やチェスなんて単なるゲームに過ぎないのですけど、その世界の人から見たら
「将棋は殺し合いである」「人間いつかは死ぬのだから、いま考えることは目の前の一手のみ!!」
「負けた事で死ぬほど悔しい・・・」など、取り組むスタンスや考え方から違う(笑)

やっぱり勝負の世界は真剣勝負、そこには情けや容赦など微塵も入り込まない世界が繰り広げられる・・・

後半の羽生名人との対局は感極まって涙が出るほどのシーン。。。
まさか将棋の対局で泣くなんて正直思ってませんでした。
それほど役者(松山ケンイチと東出昌大の神がかりな演技)の表情で涙腺ぼろぼろですよ(笑)



将棋を知らない人でも間違いなく楽しめます。
期待していなかったのですが、非常に完成度が高い作品でした。

禁煙3年目

2017年04月20日 06時11分05秒 | その他

4月25日で禁煙まる3年になります。

「石の上にも3年」という言葉がありますが、そんな信念を伴う決意ではなくて
禁煙を始めて最初の一ケ月をがんばって我慢したっていうぐらいの意志です(笑)

徐々にニコチンの禁断症状も無くなり完全に関係ない趣向品となりました。
今では他人が吸っているのを嫌悪感すら感じるまでになりました(自分が元ヘビースモーカーだったのに・・・)

タバコを辞めたメリットはそれなりにあって
一番大きかったのは、偏頭痛がほぼ治りました、以前は一ヶ月に三回は酷い偏頭痛があったのですが
今ではほぼなくなりました、あとは咳き込みとか呼吸の息苦しさとかがなくなったので
こういう身体の変化は実感しています。

タバコの購入費や喫煙場所、時間等も気にしなくなり生活リズムに余裕が出来たっていうのか
タバコを辞めたことによって、至極当たり前ですが健康的な生活が出来るようになったのが一番大きいです


これから先の事は分かりませんが、今のままなら意識せずに禁煙を守れそうです。

怒り

2017年04月13日 05時28分41秒 | 映画



現場に「怒」という血文字が残った未解決殺人事件から1年後の千葉、東京、沖縄を舞台に
三つのストーリーが紡がれる群像劇で、前歴不詳の3人の男と出会った人々がその正体をめぐり
疑念と信頼のはざまで揺れる様子を描く。

まず夫婦が殺害された後の八王子事件のシーンで物語が始まるのですが・・・
凄く面白いですね、面白いというか、推理ミステリーになっていて最後まで犯人は分かりません(笑)
犯人と疑わしき3人の男、綾野剛 松山ケンイチ 森山未來が誰でも怪しいので思わず見入ってしまう。

まぁ犯人を予想できるように色々な伏線が入っているんですけど、私が予想した答えとはかなり違っていて。
正直な感想は、至極まとも!!!な落とし方。(笑)
荒唐無稽なトリックだと思ったんですが・・・なるほどねっていう映画的な落とし方で安心しました。

私が面白いと感じたのは、作品自体の見せ方っていうのか編集っていうのか、明らかに騙されるようなつくり方。
以前に観た「イニシエーション・ラブ」っていう作品とイメージは似ているけど。
へぇ~こういうやり方もあるんだねって思う。

無関係な話なのにどっかでつながっている・・・・つながっていない。
一番怪しそうな人が犯人でした・・・・そのとおり。
結局、一番の怒りは誰なのか?・・・・間違いなく広瀬すずです(笑)

木を隠すならどこに隠しますか?っていうのと、暗号文には無関係な文字も入れましょうっていう作品。

思った以上に斬新で新鮮な印象の作品でした。