MASTER PIECE

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ゼロ・シティ

2014年03月30日 00時43分37秒 | 映画



ずっと観たくてやっと観れた作品です。
去年の12月に初DVD化されてやっと購入出来ました。

監督はカレン・シャフナザーロフです・・・一回で言えた貴方はかなりの映画通ですね(笑)

この作品はソビエト連邦時代の映画作品だという事。
その時代の世界情勢やソ連の歴史を考えれば、かなり興味深いというか抽象的で象徴的な内容なのですが。
そんなエピソードは作品を楽しむためには蛇足であり、他のレビューに詳しく書いてあるので省きます・・・

モスクワからとある田舎町の工場に出張でやってきた技師ヴァラーキン。
彼の行く先々で不条理な出来事が起こり、彼はこの田舎町から出れなくなってしまう・・・

不条理をテーマにした作品は色々観てきましたが、ここまで徹底したシュールな作品は珍しいです。
多分、これを超えるシュールな映画作品は無いと思う・・・
たとえばマーティン・スコセッシの「アフター・アワーズ」でさえ理解できるレベル。

なぜ、工場の秘書が裸なのか?
なぜ、レストランで自分の頭をかたどったケーキが出てくるのか?
そしてなぜ、そのケーキを食べないと作ったコックが自殺するのか?
実は自殺したコックがなぜ、ヴァラーキンの息子なのか?
町で初めてロックン・ロールを踊った人間が重要視されるのか?

すべての出来事は無意味なようで本当に意味があるのか・・・?

本当に面白い作品です(笑)

主人公ヴァラーキンはこの異常な出来事(人々)から逃れるために一人湖にボートを出して
人々と関わらない状態になるが、何一つ理解できてないという絶望的な主人公の表情でエンド・・・

まさにカルト映画の名にふさわしい傑作でした。

ディスタンス

2014年03月25日 18時20分58秒 | 映画



カルト宗教団体が起こした大量殺人事件・・・の加害者遺族の物語
凄く斬新な設定でドキュメンタリータッチの撮影、リアルを追及した役者の演技。

あるアクシデントで教団が以前使っていたロッジで一夜を明かす事になった4人と元信者の男。
信者たちの生活の痕跡が残るその空間で、彼らは今まで目を背けていた【記憶】と否応無く向き合う事となる・・・

これはオウムの地下鉄サリン事件をモチーフにしていますね、実行犯たちの家族を通してみたそれぞれの【距離】

とてつもなく救いようが無い【鬱】な作品ですね。
思い出したくも無い過去と向き合うことで、その先に光が見えるって感じにはならない。
事件という事件は何も起こらないが、加害者遺族はそれだけ心に負った傷は深いということか・・・

元信者【坂田】と信者仲間の【夕子】の会話は自分の置かれている現実に疑問を持ちながらも
そうなってしまう・・・人間の深い【業】みたいなのが伝わってくる。

【坂田】を演じた浅野忠信のとっても現代的な若者の考え方は、作品の中で浮いている感じがするが
その【坂田】の存在がこの作品の唯一の救いです

そしてラストは驚愕な真実が明かされる・・・ってこの作品の最大のミステリーには心が震えます・・・

個人的には凄く好きな作品でした。

炎 ~あなたがここにいてほしい~ 

2014年03月21日 23時53分41秒 | 音楽



たまにはプログレでも語りたい・・・

ピンク・フロイドの【炎】ですね。
これ聴いたのは10代後半だったと思う、ピンク・フロイドの作品では一番好きです。

【狂気】は重すぎて苦手で、【原子心母】は最初の一曲目でお腹一杯になる・・・(笑)
【ウォール】に関してはまともに聴いたことが無いです・・・

その程度でこの作品が一番なんて凄くおこがましいですが・・・全体的にやさしくて聴き易い作品だと思う。
やさしいとの表現はキーボードとギターのアンサンブルが絶妙にマッチしていて独特の世界観が好きです。

全体的にブルーステイストなのですが、琴線に触れるようなギターの音色や
【狂ったダイヤモンド】【あなたがここにいてほしい】のエモーショナルな歌い方、全体で5曲に収めた構成力。
これ以下でもこれ以上でもない絶妙な完成度の高さ・・・

ピンク・フロイドっていったら、やっぱりこれです。

ジャケットはヒプノシスですね、このやさしさに溢れる楽曲には不釣合いな、なんともシュール過ぎる写真。

まるでダリかキリコ、マグリットの絵画みたいですが
【あなたがここにいてほしい】の作品名がこのジャケットというのはなんともプログレらしい・・・
とってもイメージを刺激するジャケットなので、ピンク・フロイドという単語が出てきたら

【牛】よりも先にこの炎に包まれる人物を思い浮かべてしまいます・・・(笑)

インタビュー・イン・セル 殺人鬼フジコの真実

2014年03月19日 04時38分33秒 | 書籍



前作とのつながりで読みました。

実録物のようなフィクションとでも表現したらいいのか・・・
ファンタジーの要素を極力排除し実際に起こったかのような文章表現。

怨恨っていうか、ドロドロした愛憎劇っていうか
昔の横溝正史の小説にはそういう要素の中にも事件の奥深さや悲しみとかロマンとかあったのだが。
まったくもって皆無・・・(笑)

真理幸子ってまさに現代の作家っていう印象です。

この作品では殺人鬼フジコは過去の人物としてちょっと出てくるのみで
つながりとしては里親の下田茂子とその息子、健太が主要人物。

二冊読み終えて思った感想ですが。

一番のサイコパスは森沢藤子で
事の発端は下田茂子で
事件の要因を作ったのが新興宗教の教えで
一番可哀想なのが小坂初代で・・・

あぁ~もう何がなんだか・・・(笑)

こういう作品がベストセラーになるっていう風潮はどんなんでしょうか・・・
読者は何を求めているんだろうか?

絶対に読後は清清しい気分にはならないし、知的な気持ちになったり余韻が気持ちいいとは思わない。

でも読み始めると凄く作品にのめり込む事が出来て一気に最後まで読んでしまう・・・
これって人間の残酷性や他人の不幸を垣間見る興奮を満たしてくれるようで

ある意味、現代には必要不可欠な作品なのでしょう。

パワースポット(幣立神宮)

2014年03月11日 17時56分39秒 | その他

幣立神宮(へいたてじんぐう)は、熊本県上益城郡山都町の神社。

「幣立神宮は、長野県の分杭峠と同じく、聖地や霊場が集中する中央構造線の上にあり
強力な気の得られるパワースポットとして注目されている。また、高天原神話の発祥の地と言われる。」

ネットで知った近場のパワースポットに行ってきました。



入り口です。

以下、私の中のブラックスワンと対峙します・・・



 「階段の中央あたりで不思議と呼吸が速くなり息切れして立ち止まってしまった
なにか不思議な力が働いているようだ・・・」
ブラックスワン 「もう年なんだから・・・階段上れば息も切れるって事だな!!!」



私 「やっぱり空気からして違う・・・凄く神聖な気持ちになる!!」
ブラックスワン 「お前、いつもどこで生活してると思ってんだよ!!
車の排気ガスで汚れちまった街中だろ?ましてやここはマイナスイオンや酸素濃度も高いんで
空気が違うのは当たり前だっつーの!!!」



 「おみくじを20年ぶりに引いたら大吉でした・・・超ラッキーです!!」
ブラックスワン 「まぐれに決まっているだろ・・・もしかして全部大吉かもよ?」



 「へぇ~ここに三千年前にインド人が来たんだ・・・」
ブラックスワン 「おまえ、少しは歴史の勉強しろ!!!」



私 「凄い神秘的な光景です・・・」
ブラックスワン 「それは・・・私も認める・・・」

まぁ熊本では一番のパワースポットを訪問しましたが
特に霊的な事や神秘的な気を感じることも有りませんでした。

私の体験では宮崎の「高千穂峡」や鹿児島の「霧島神社」のほうが凄く神聖な気持ちになります。

ここは観光地化していないので本当の穴場的なパワースポットですね。