silly ski squadronスキー雑記

バカなスキー集団。スキーならなんでもやります京都方面本部。
突撃我ニ続ケ!!

SGLT2阻害薬はもう飽きた

2015年11月26日 17時51分48秒 | スキー・自転車・糖尿・メタボリック
という先生方も結構おられるのではないでしょうか?
ちなみに写真はフクロウのみせ/京都店のニシアメリカオオコノハズクの“わさび”さん。最高ですよアナタ!
もちろん飽きたというのは効果が悪いとかそういう意味ではなく、薬剤間の効果差であるとか、どういう方に効くのか効かないのかといったことにです。
e-GFRさえ保たれていれば(つまり尿糖が排泄されていれば)どのような方にも効果は同じ。ただ食事療法が守れるか、運動療法が出来ているかの差に過ぎません。
極論を申しますと「現在の食事スタイルを何も変えず、運動も減らさない」ようにすれば毎月脂肪が1kgずつ落ちます。
尿糖が60g/日排泄されるとして(実際はもっと出ていますがその話は後日にでも)4kcal×60g=240kcalが1日に失われます。
一ヶ月ですと240kcal×30日=7,200kcal
ぴったり体脂肪1kgあたりの熱量に相当します。
ちなみに1日の熱量出納が同じだとしても運動量を下げて、食事量を下げると筋肉が失われます。
運動量を上げて、食事量もそれに見合って増やすと失われるのは脂肪>筋肉となります。
もちろん一番効果が出るのは運動量を上げて、摂取エネルギー量を減らすことであることに異論はないでしょう。
体重が大きく落ちてHbA1cも改善し、減量の中身は脂肪ばかりで、むしろ筋肉量が増えている方もいらっしゃいますが、そりゃあ半端ない頑張りです。
飲酒をほとんど止めて週7回ジムなどで毎日90分以上トレーニングを行うとかですね。なかなか出来ることではない(こともないのですが)。

じゃあなんで体重低下が6か月あたりで止まってしまうのかといえば、出納の帳尻がそれくらいの期間でちょうど平衡状態に入るだけなんですね。
実際運動を少し増やして食事を増やさないようにしている方は、1年を過ぎようが脂肪減少を中心に体重は減り続けている。
お分かりですよね。SGLT2阻害薬というのは結局のところ概念的には過給機なわけです。ガスペダルの踏み方が定常状態になればタービンが回らないというのもイメージに近い(実際は尿糖出てます)。
自己管理と申しますか生活改善に取り組めば、それを後押しする薬剤です。
なのでリスク管理さえ出来ていれば(利用剤・飲酒などによる脱水が特に)これほど使いやすく分かりやすい薬剤はないわけです。
インスリンがこれくらい分泌されるだろうからこれくらい血糖が下がるだろうとか、抵抗性を改善するので空腹時血糖が大体これくらい下がるだろうとか、そういうことは考えなくていい。
服用している方の行動が即結果に繋がるという意味で、専門家には「ユニークなメカニズムだけどつまらない」薬だと映ってしまうかも知れません。
DPP-4阻害薬+SUの増幅経路、それも効果が人によって異なる。そういうブラックボックス的なものがない。ので飽きたと感じてしまうのでしょうか。
いえいえ全然このクラスの薬剤を否定しているのではありません。むしろこんな指導しやすい経口血糖降下剤はない。
唯一の問題点は、食欲が増して、体重が増えてしまって血糖コントロールが悪化する方が一定数存在するということです。
何故そういう方達が我慢できずに食事摂取量が増えてしまうのか?これが一番興味のある(つまらなくない)ポイントなのかもしれません。意志の(医師の?)力だけではないような気がするのですがどうでしょう?
コメント
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