ボイシー日記

手がふさがっていては、新しいものは掴めない。

青山真治「路地へ」。

2009-01-27 14:15:35 | 音楽・映画
青山真治監督の
「路地へ~中上健次の残したフィルム~」のDVDを買った。
60分ほどのドキュメントで
松阪市から国道42号線を下って新宮へ入り、
海岸や森、トタン屋根の家が続く路地、
中上健次資料館などを訪ねていく。
その先々で、映画作家・井土紀州が、
小説の一部を朗読していくという構成。

さまざまな風景の中で、
新宮訛りのイントネーションで語られるテクストは
どこか生気を吹き込まれて、
物語が立ち上がってくるようだ。
新宮の街は、中上健次が育った
ゆりかごの中を覗いたようで鳥肌が立った。

ドキュメントではあるが、カメラマンは田村正毅。
途中で、中上健次本人が撮影した
赤い光線が乱反射するフィルムもつなげている。

中上健次は、紀州は、聖と賤が還流する場所、
時間の吹き溜まりであると言っている。
そんな置き去りにされた感じや、
閉塞感もなんとなく伝わってきた。

そして、地元のおばさんが新宮訛りで
歌っていた「きょうだい心中」の唄は、
山崎ハコが歌っていた「きょうだい心中」の原型であった。
〈写真:路地/夏芙蓉の花/工事現場/海岸/中上健次資料館/新宮駅〉

白い花/山崎ハコ http://jp.youtube.com/watch?v=xBfAzAe0XlA&feature=related

ろじ.jpgふよう.jpg工事現場.jpg海岸.jpg資料館.jpg駅.jpg
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