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トルコ人はなぜ日本が大好きなのか ➂

2024-07-31 06:00:42 | 事件・事故




1890年、エルトゥールル事件から90年後の1980年、
イラン、イラク戦争が勃発しました。
戦争の原因は、民族、宗教など歴史的に根深いものがあり、
我々日本人にはなかなか理解し難い戦争です。



イランを率いるのはホメイニ氏。



片や、イラクを率いるのはフセイン大統領です。

戦争から5年目の1985年3月17日。
イラクのフセイン大統領は、「今から48時間後にイランの上空を飛ぶ飛行機は無差別に攻撃する」
という発表をしました。
イランに住んでいた日本人は大あわてでテヘラン空港からの出国を試みましたが、
どの飛行機も満席で搭乗する事ができません。
世界各国は自国民を救出する為に救援機を出しましたが、
日本からの救援機は、航行の安全が確保できないとの理由から見送られ、
空港にいた日本人は途方に暮れていました。





そんな時、救いの手を差し伸べてくれたのがトルコ共和国でした。
トルコから駆け付けた救援機2機により、
日本人215名全員がイランを脱出する事に成功したのです。
それは攻撃までのタイムリミット、ぎりぎりの1時間前の事でした。
当時テヘランには多くのトルコ人が在住していましたが、
航空機を日本人に提供し、彼等は陸路で避難したそうです。
何故トルコ航空機が来てくれたのか、
日本政府もマスコミも分からずにいたのですが、駐日トルコ大使が次のように語ったのです。





「エルトゥールル号の遭難に際して、日本人がしてくれた献身的な救助を、
今もトルコの人達は忘れていません。
私も小学校の時に歴史の教科書で学びました。
トルコは子供達でさえ、エルトゥールル号の事は知っています。
今の日本人が知らないだけです。
それで困っている日本人を助けようとトルコ航空機が飛んだのです」

トルコが何故そこまで日本の為にしてくれるのか?
殆どの日本人はその理由を知らないのです。
トルコでは教科書でそれを教えているというのに。
これは日本人として、本当に恥ずかしい事です。





1890年のエルトゥールル号の遭難。
1985年のイラン、テヘラン空港からの奇跡の脱出。



これらを日本とトルコの合作での2015年製の映画があります。
「海難1890」です。

実は私はこの映画をまだ観ていません。
これは観ないとまずいよな、と感じていますが・・・

日本人に対する大いなる友情を今でも忘れないトルコ人の為にも、
私達は、学ばなければなりませんね。


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