河童の歌声

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ジャンダルム

2022-06-07 05:57:44 | 登山




北アルプス・穂高岳のジャンダルムは以前にも書いた事があるのですが、
今回は、その登頂ではなく、ジャンダルムという名前の由来について。

「ジャンダルム」という名称はフランス語で憲兵とか衛兵とかである事、
つまり奥穂高岳を護る兵士といった意味が由来とされていますが、
これは、アイガー北壁で有名な、アイガー北東山稜の山頂直下に、
ドーム型の岩稜(約200メートル)が行く手を阻む様に立ちはだかっている。
これを見て、お城を警護する憲兵に例えてフランス語で、
ジャンダルムと呼ぶようになった、それを日本でも取り入れたらしいのです。
それは昭和になってから、そう呼ぶ様になったらしく、
では一体誰がそう名付けたのかは全く分かりません。

写真は、奥穂高岳から見たジャンダルムで、これが最も有名で、
ジャンダルムらしい姿として知れ渡っています。
奥穂高からジャンダルムには約1時間かかりますが、
途中には「馬の背」と呼ばれる難所もあり、
かなりスリル満点な道のりです。



私が初めて行ったのは友人と2人で穂高に行った時で、
奥穂高山荘から頂上を目指して登り始めた私達は、
酒を買ってくるのを忘れて、私が1人で山荘まで酒を買いに戻りました。
「穂高の山頂で祝杯をしなきゃ意味ないだろ」と。
山頂からジャンダルムには私1人だけで行ったので、
覚えていませんが、ほろ酔い登山だったのかも知れません。

その時は奥穂高岳から往復するピストンでしたが、
それから何年か後には、西穂高岳からの縦走で登ったので、
ジャンダルムには2回登ったのでした。



槍ヶ岳にも、それに寄り添うように「小槍」というピークがあります。
「アルプス1万尺」の歌の中で、
「小槍の上でアルペン踊りを踊りましょ」のくだりがありますね。
でも小槍はジャンダルムほどの存在感はありません。
チョコッと付随した感じしかないのですね。

岳人憧れのジャンダルムとか言われますが、
奥穂高岳山頂から、あの神々しいジャンダルムを見れば、
誰だって憧れると私には思えます。
その頂上に、まるで豆粒みたいに登山者たちの姿が見られます。
自分も彼等みたいに、あのテッペンに立ちたい。
そうなる為にはゾッとするばかりの(馬の背)を行くしかないのですね。

しかし、西穂高岳から奥穂高岳のコースを振り返ると、
まさに「ここしかない」
他には何処にも道は無い。そういったルートばかりです。
よくこんなルートを見つけたものだ。
よくぞ、その先が行き止まりかも知れない見えないルートへと足を踏み入れたものだと、
先人たちの、命がけだったであろう艱難辛苦を思い、ただただ頭が下がります。

だけどね、何もそんな事などする必要性なんか無かったのにね。
そんな危険なとこなんて行った所で、人間社会の発展の為には意味ないんだからね。
そういった無意味な事に命をかける。
人間って、やっぱり馬鹿なのかな~?
だからだったのか、俺が奥穂高岳の山頂で、ワンカップで祝杯を挙げたのは。
あれはね、実に美味いサイコーの酒だったな~。



人生最高の穂高の山頂、ジャンダルム登頂。
それをやり終えて下った涸沢での昼食は、最後に残しておいたソーメンだった。
しっかし・・ザルを忘れてきた為だったのか、
腰の無いふかふかのソーメンで、
私達はお互いに顔を見合わせ「こんな不味いソーメン食べた事ない」
と、恨めし気にモソモソと口を動かしていたのです。(あ~、涙涙)



ダブルラジカセまで持って来たが為に、ザックの重さは35キロ。
俺は中国の歌、彼は「喜太郎」の音楽を聴き三昧。
そこまでは良かったんだけど、最後のソーメンが・・・
あの不味さと言ったら・・何もかもがぶっ飛ぶ不味さだった(泣)



コメント
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