私の町 吉備津

藤井高尚って知っている??今、彼の著書[歌のしるべ]を紹介しております。

300両の実入りのあった岡田屋

2012-10-08 09:27:37 | Weblog

 一か月に三百両以上の実入りがあったとされる岡田屋熊次郎の家計は、じつは、いつも火の車だったようです。市頭として宮内の大市を支配して莫大な利益があったにもかかわらずです。しかし、此の熊次郎はその大市から上がったお金は、総てきれいさっぱりと乾分や手伝いの者に分配していたのですから、お金がたまるものですか。300人のいた乾分を抱えていたのです。其の食い扶持を賄わなければなりません。その為に借金は溜まるばかりだで、一時、ついにその総額が一万両の大きさに膨れ上がったのだそうです。
 一口に一萬両と言ってもどれほどの金額かよく分かりませんが、この熊次郎が活躍した江戸末期の一両と言えば約4000円程度だったそうですから、今のお金にすると「4000万円」ぐらいになるのではないかと思いますが。
 この一万両、そうです。4000万円の借金の処理に、熊次郎のすごさが有ったのだと、今でも、宮内だけでなくこの界隈に広く云い伝わっています。

 さて、この借金処理の方法を、如何にも熊次郎らしいやり方で解決しています。そのお話は、例の通り、また、明日にでも。