ホトケの顔も三度まで

ノンフィクション作家、探検家角幡唯介のブログ

鋸岳第二高点中央稜中間ルンゼ

2013年02月12日 09時56分57秒 | クライミング
10日、11日と南アルプスへ。10日に戸台から熊穴沢出合にBCをつくり、一日目は舞姫の滝、二日目は鋸岳第二高点中間ルンゼを登って来た。メインは中間ルンゼ。以前からぜひ登ってみたかったルートのひとつで、昨年も日帰りで狙ったことがあった。それだけに期待は高かったが、滝が小さいうえに、滝と滝の間隔が広く、期待に反してつまらないルートだった。もっと大きな滝がぎゅっとつまっているイメージだったのだが。

結氷状態はあまく、核心のF4は氷が薄くて左から高巻き、途中の岩稜でロープ1ピッチ出した。あとはF6の落ち口がハングになっているので、A0で越えた。そのほかの滝はいずれも10メートル程度で、難しくない。

北極を旅している時は、北極のほうが山より面白いんじゃないかと感じて、帰国しても山なんか行きたくならなさそうだなあ、なんて思っていたが、先週も大谷不動に行き、結局、帰国後の週末は山についやしている。そのうえ、二月下旬から三月上旬にかけて、三人と三つの山行を約束してしまった。体がみっつ欲しい。

最近は山ばっかりで、帰国後に買いまくった本がぜんぜん読めない。当然仕事などの社会生活にも差し支えがある。本当に山って生命に危険が伴う点以外にも、その活動の余波にいたるまで社会と折り合いがつかないところがあり、そんなところがいいですよね。



結氷のあまかったF4。写真でみると登れそうだが。
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