アグルーカの行方 129人全員死亡、フランクリン隊が見た北極 | |
角幡唯介 | |
集英社 |
『アグルーカ』が今日からついに店頭に並んだ。
たまたま池袋で「クロワッサン」の著者インタビュー(『探検家~』の方)があったので、それが終わった後、池袋がほこる二大書店、リブロとジュンク堂に、置き場所チェックに行く。リブロは新刊コーナーが充実しているので、私の本もかなり目立つところに置いてくれている。文庫本新刊には、『空白の五マイル』も平積みになっており、思わずほくそ笑む。自分の本が平積みになっている光景は何度見ても楽しい。しばらく経って、奥の目立たない方に移されると、激しいショックを受けるのだが……。売ってさえいない時は、自分の全存在を否定された気になる。なるべく長い間、平積みになっていてほしいものだ。
続いてジュンク堂へ。こちらは新刊台が小さいので、予想通り私の本は登山関連のコーナーに置かれていた。今回は歴史的な遭難をテーマにしていただけに、一般書扱いしてくれるのではないかと期待していたのだが……。これでは登山が趣味な人にしか存在が知られないではないか。私の本は、中身に関係なく、登山関係のコーナーに自動的に収納されるようになっているのだろう。くそ。悔しいし、自分の手元にもうなかったので、『アグルーカ』を二冊自分で購入。これで新刊台に移される可能性が0・5%ぐらい高まっただろう(本当は扱いの大きなリブロで買いたかったのだが)。
しかし、どういうわけか『探検家、36歳』が新刊台に並んでいた。発売直後は黙殺されていたのだが……。最近、書評で頻繁に取り上げられたからだろうか。それとも書店員さんが読んでくれて、面白いと思ってくれたのだろうか。ぜひとも『アグルーカ』も新刊台に並べてほしいものである。そういや、人文書コーナーを見るのを忘れていた。もしかしたら並んでいたのかも。今度行ってみよう。