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11、12日と、クライミングファイトのS田君と唐沢岳幕岩へ。大雪を恐れていたが、唐沢のアプローチは思ったより全然雪が少ない。各ルンゼは数日前になだれたらしく、デブリの跡がすごかったが、思ったよりもスムーズに壁まで行けた。
S字状ルートを登るつもりだったが、壁の氷結状態は良くないようだ。以前来た時は壁に何本も氷柱みたいのが出来上がっていたが、今回はうっすらとベルグラが張り付いているだけ。S字状も悪そうなので、西壁ルンゼを見に行く。右稜のコルからノーロープでしばらく登り、スラブの短い岩壁が出てきたので、そこで1ピッチ、スタカットで登る。すると目の前にベルグラのついてスラブが現れた。白山書房の「冬期クライミング」のトポの4ピッチ目を登ったところだろうか。奥には垂直の壁がそそり立ち、一番上にしっかりした氷柱ができあがっている。とりあえず、そこまでロープをフィックスし、その日はベースへ。
翌日はフィックスをたどり、午前8時頃から登攀開始。ベルグラはスカスカでピックがかからず、予想通り悪い。右側の草付きとのコンタクトラインから登り、垂直部へ。垂直部はまず真ん中の草つきを10m登る。小ハングが現れ、右の岩壁に乗り移ろうとしたら、6、7mほど墜落してしまった。理由は不明。ピックをかけていた氷がはがれたのだろうか。運よく怪我もないので、そのままもう一度取り付き、右側の壁に移って、松の灌木でビレイ。次ピッチはS田君が真ん中の草付きを20mほど登り、右にトラバースし、灌木で切る。そこから悪いスラブを7、8m左にトラバースし、浅い凹角に入る。そこからはしっかりとした氷になり、最後はS田君が氷柱を越えて終了した。
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登攀終了は13時半。ひさしぶりに登れてよかった。落ちたけど。
ところで前回行った時も分からなかったのだが、大町の宿ってどこにあるんだろう。冬は埋まってるのだろうか。
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なお、すばる3月号に「アグルーカ」の三回目が掲載されております。編集の都合上、今回は分割掲載となっており、後半部分は4月号に掲載予定です。
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