花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

シロバナタンポポ

2015年02月01日 | 研究
昨年発芽に成功させたシロバナタンポポ。
極寒の温室に放置していたのですっかり萎れてしまいました。
加温した温室に移動していれば
まだまだ元気に育っていたはずなので残念です。
しかしタンポポは強い宿根草。
もしかしたら春になるとサクラソウのように
また葉を伸ばしてくるかもしれません。
タンポポといえば黄色が一般的ですが
シロバナタンポポはなぜ色が白いのでしょうか?
もちろん色を変えることで他よりも繁殖で優位に立つため
だろうというのはわかりますが、白くなる仕組みはわかりません。
先日、面白い資料を見つけました!
それによるとシロバナタンポポも黄色のタンポポと同じように
黄色の色素であるカロチノイドを作る色素があるのだそうです。
しかしシロバナタンポポはなぜかカロチノイド分解酵素も
持っているようで、せっかく合成された黄色のカロチノイドを
分解しているというのです。
ではなぜ分解されてしまうカロチノイドをわざわざ作る必要があるのでしょうか。
植物は葉緑体で光を受けて光合成しますが
光によって活性酸素もできてしまいます。
活性酸素は遺伝子を傷つける恐ろしい物質ですが
この活性酸素を処理するのが植物色素。
ポリフェノールやこのカロチノイドなどが有名です。
したがってもしシロバナタンポポは生きていくために
カロチノイドを合成する必要があったのです。
生きるための色素を作っては、他より目立つ白に変える。
シロバナタンポポの高等な戦略です!

コメント    この記事についてブログを書く
« 重い重い雪! | トップ | 運命の選択 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

研究」カテゴリの最新記事