昨年に続いて取次2社とネット販売大手の年間売上ランキングを見てみたい。ついでにオリコンも。
まずはトーハンから。
【総合】
■1位 謎解きはディナーのあとで
著者：東川篤哉／小学館
2011年の本屋大賞受賞作。現在TVドラマ放送中。今年を席巻した作品と言える。2巻目も発売中で10位に食い込んだ。
■2位 体脂肪計タニタの社員食堂 500kcalのまんぷく定食
著者：タニタ／大和書房
昨年のトーハンでも3位。今年は続編とともに2位・3位を占めた。
■3位 続・体脂肪計タニタの社員食堂 もっとおいしい500kcalのまんぷく定食
著者：タニタ／大和書房
■4位 心を整える。 勝利をたぐり寄せるための56の習慣
著者：長谷部誠／幻冬舎
サッカー日本代表キャプテンでヴォルフスブルクに所属する長谷部の新書。インテル所属の長友の新書も総合19位に入った。
■5位 もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら
著者：岩崎夏海／ダイヤモンド社
昨年、トーハン、日販、Amaznoで総合1位となった作品。今年はテレビアニメ化や実写映画化などもされた。
■6位 人生がときめく片づけの魔法
著者：近藤麻理恵／サンマーク出版
片付け関係の本も一定のサイクルでヒット作が生まれる。それだけの関心があるということだろう。
■7位 KAGEROU
著者：齋藤智裕／ポプラ社
ポプラ社小説大賞受賞作。俳優の水嶋ヒロが本名で応募・受賞したとされ、話題となった。
■8位 くじけないで
著者：柴田トヨ／飛鳥新社
昨年のトーハン総合10位となった詩集。今年は『百歳』も出版され、トーハン単行本文芸部門5位に入っている。
■9位 老いの才覚
著者：曽野綾子／ベストセラーズ
高齢化社会を迎えて「老い」や「老後」を扱った新書も定期的にベストセラーになっている。
■10位 謎解きはディナーのあとで（2）
著者：東川篤哉／小学館
【文庫総合】
■1位 八日目の蝉
著者：角田光代／中央公論新社
2011年映画化もされた小説。
■2位 神様のカルテ
著者：夏川草介／小学館
2011年映画化もされた小説。医療もの。
■3位 ガリレオの苦悩
著者：東野圭吾／文藝春秋
ガリレオシリーズ第4弾にあたる短編集。
■4位 ダイイング・アイ
著者：東野圭吾／光文社
1998年に雑誌連載、2007年に単行本化されたミステリ。
■5位 夜明けの街で
著者：東野圭吾／角川書店発行・角川グループパブリッシング発売
2004年から雑誌連載され2007年に単行本化されたミステリ。2011年映画化もされた。
■6位 プリンセス・トヨトミ
著者：万城目学／文藝春秋
2011年映画化もされた小説。
■7位 ゴールデンスランバー
著者：伊坂幸太郎／新潮社
2008年の本屋大賞受賞作。
■8位 流星の絆
著者：東野圭吾／講談社
2006年より雑誌連載、2008年に単行本化とテレビドラマ化された。
■9位 阪急電車
著者：有川浩／幻冬舎
2011年映画化もされた小説。
■10位 九月が永遠に続けば
著者：沼田まほかる／新潮社
57歳で書いた本書で2005年にデビュー。今年じわじわと売れだして「まほかる現象」とまで言われた。
続いて、日販。
【総合】
■1位 謎解きはディナーのあとで（1・2）
著者：東川篤哉／小学館
■2位 体脂肪計タニタの社員食堂，続・体脂肪計タニタの社員食堂
著者：タニタ／大和書房
■3位 心を整える。
著者：長谷部誠／幻冬舎
■4位 もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら
著者：岩崎夏海／ダイヤモンド社
■5位 KAGEROU
著者：齋藤智裕／ポプラ社
■6位 くじけないで
著者：柴田トヨ／飛鳥新社
■7位 老いの才覚
著者：曽野綾子／KKベストセラーズ
■8位 人生がときめく片づけの魔法
著者：近藤麻理恵／サンマーク出版
■9位 ニッポンの嵐 ポケット版
著者：嵐／M.Co.発行・角川グループパブリッシング発売
■10位 新・人間革命（23）
著者：池田大作／聖教新聞社
そして、Amazon。
【和書総合】
■1位 涼宮ハルヒの驚愕 初回限定版
著者：谷川流／角川書店（角川グループパブリッシング）
Amazonによると、「2位以下を大きく放す「驚愕」のナンバーワンとなった」とある。シリーズ4年ぶりの新刊で、ライトノベル界にとっての「事件」とも言える。
■2位 DVD付き 樫木式・カーヴィーダンスで即やせる！
著者：樫木裕実／学研マーケティング
テレビで取り上げられ人気となったダイエット実用書。4位にも同シリーズが入った。
■3位 体脂肪計タニタの社員食堂 500kcalのまんぷく定食
著者：タニタ／大和書房
■4位 DVD付き 樫木式カーヴィーダンスで部分やせ！
著者：樫木裕実／学習研究社
■5位 続・体脂肪計タニタの社員食堂
著者：タニタ／大和書房
■6位 女医が教える本当に気持ちのいいセックス
著者：宋美玄／ブックマン社
昨年のAmazon総合2位。ネットだから買いやすいというのもあるだろう。
■7位 スティーブ・ジョブスI
著者：ウォルター・アイザックソン／講談社
今年亡くなったジョブスの伝記。1、2巻合わせて、トーハンで15位、日販でも12位に入っている。
■8位 もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら
著者：岩崎夏海／ダイヤモンド社
■9位 心を整える。 勝利をたぐり寄せるための56の習慣
著者：長谷部誠／幻冬舎
■10位 マ
まずはトーハンから。
【総合】
■1位 謎解きはディナーのあとで
著者：東川篤哉／小学館
 | 謎解きはディナーのあとで 価格：￥ 1,575（税込） 発売日：2010-09-02 |
2011年の本屋大賞受賞作。現在TVドラマ放送中。今年を席巻した作品と言える。2巻目も発売中で10位に食い込んだ。
■2位 体脂肪計タニタの社員食堂 500kcalのまんぷく定食
著者：タニタ／大和書房
 | 体脂肪計タニタの社員食堂 ~500kcalのまんぷく定食~ 価格：￥ 1,200（税込） 発売日：2010-01-21 |
昨年のトーハンでも3位。今年は続編とともに2位・3位を占めた。
■3位 続・体脂肪計タニタの社員食堂 もっとおいしい500kcalのまんぷく定食
著者：タニタ／大和書房
 | 続・体脂肪計タニタの社員食堂 価格：￥ 1,200（税込） 発売日：2010-11-19 |
■4位 心を整える。 勝利をたぐり寄せるための56の習慣
著者：長谷部誠／幻冬舎
 | 心を整える。 勝利をたぐり寄せるための56の習慣 価格：￥ 1,365（税込） 発売日：2011-03-17 |
サッカー日本代表キャプテンでヴォルフスブルクに所属する長谷部の新書。インテル所属の長友の新書も総合19位に入った。
■5位 もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら
著者：岩崎夏海／ダイヤモンド社
 | もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら 価格：￥ 1,680（税込） 発売日：2009-12-04 |
昨年、トーハン、日販、Amaznoで総合1位となった作品。今年はテレビアニメ化や実写映画化などもされた。
■6位 人生がときめく片づけの魔法
著者：近藤麻理恵／サンマーク出版
 | 人生がときめく片づけの魔法 価格：￥ 1,470（税込） 発売日：2010-12-27 |
片付け関係の本も一定のサイクルでヒット作が生まれる。それだけの関心があるということだろう。
■7位 KAGEROU
著者：齋藤智裕／ポプラ社
 | ＫＡＧＥＲＯＵ 価格：￥ 1,470（税込） 発売日：2010-12-15 |
ポプラ社小説大賞受賞作。俳優の水嶋ヒロが本名で応募・受賞したとされ、話題となった。
■8位 くじけないで
著者：柴田トヨ／飛鳥新社
 | くじけないで 価格：￥ 1,000（税込） 発売日：2010-03-17 |
昨年のトーハン総合10位となった詩集。今年は『百歳』も出版され、トーハン単行本文芸部門5位に入っている。
■9位 老いの才覚
著者：曽野綾子／ベストセラーズ
 | 老いの才覚 (ベスト新書) 価格：￥ 800（税込） 発売日：2010-09-09 |
高齢化社会を迎えて「老い」や「老後」を扱った新書も定期的にベストセラーになっている。
■10位 謎解きはディナーのあとで（2）
著者：東川篤哉／小学館
 | 謎解きはディナーのあとで ２ 価格：￥ 1,575（税込） 発売日：2011-11-10 |
【文庫総合】
■1位 八日目の蝉
著者：角田光代／中央公論新社
 | 八日目の蝉 (中公文庫) 価格：￥ 620（税込） 発売日：2011-01-22 |
2011年映画化もされた小説。
■2位 神様のカルテ
著者：夏川草介／小学館
 | 神様のカルテ (小学館文庫) 価格：￥ 580（税込） 発売日：2011-06-07 |
2011年映画化もされた小説。医療もの。
■3位 ガリレオの苦悩
著者：東野圭吾／文藝春秋
 | ガリレオの苦悩 (文春文庫) 価格：￥ 680（税込） 発売日：2011-10-07 |
ガリレオシリーズ第4弾にあたる短編集。
■4位 ダイイング・アイ
著者：東野圭吾／光文社
 | ダイイング・アイ (光文社文庫 ひ 6-11) 価格：￥ 700（税込） 発売日：2011-01-12 |
1998年に雑誌連載、2007年に単行本化されたミステリ。
■5位 夜明けの街で
著者：東野圭吾／角川書店発行・角川グループパブリッシング発売
 | 夜明けの街で (角川文庫) 価格：￥ 660（税込） 発売日：2010-07-24 |
2004年から雑誌連載され2007年に単行本化されたミステリ。2011年映画化もされた。
■6位 プリンセス・トヨトミ
著者：万城目学／文藝春秋
 | プリンセス・トヨトミ (文春文庫) 価格：￥ 750（税込） 発売日：2011-04-08 |
2011年映画化もされた小説。
■7位 ゴールデンスランバー
著者：伊坂幸太郎／新潮社
 | ゴールデンスランバー (新潮文庫) 価格：￥ 900（税込） 発売日：2010-11-26 |
2008年の本屋大賞受賞作。
■8位 流星の絆
著者：東野圭吾／講談社
 | 流星の絆 (講談社文庫) 価格：￥ 880（税込） 発売日：2011-04-15 |
2006年より雑誌連載、2008年に単行本化とテレビドラマ化された。
■9位 阪急電車
著者：有川浩／幻冬舎
 | 阪急電車 (幻冬舎文庫) 価格：￥ 560（税込） 発売日：2010-08-05 |
2011年映画化もされた小説。
■10位 九月が永遠に続けば
著者：沼田まほかる／新潮社
 | 九月が永遠に続けば (新潮文庫) 価格：￥ 660（税込） 発売日：2008-01-29 |
57歳で書いた本書で2005年にデビュー。今年じわじわと売れだして「まほかる現象」とまで言われた。
続いて、日販。
【総合】
■1位 謎解きはディナーのあとで（1・2）
著者：東川篤哉／小学館
| 謎解きはディナーのあとで 価格：￥ 1,575（税込） 発売日：2010-09-02 |
■2位 体脂肪計タニタの社員食堂，続・体脂肪計タニタの社員食堂
著者：タニタ／大和書房
| 体脂肪計タニタの社員食堂 ~500kcalのまんぷく定食~ 価格：￥ 1,200（税込） 発売日：2010-01-21 |
■3位 心を整える。
著者：長谷部誠／幻冬舎
| 心を整える。 勝利をたぐり寄せるための56の習慣 価格：￥ 1,365（税込） 発売日：2011-03-17 |
■4位 もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら
著者：岩崎夏海／ダイヤモンド社
| もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら 価格：￥ 1,680（税込） 発売日：2009-12-04 |
■5位 KAGEROU
著者：齋藤智裕／ポプラ社
| ＫＡＧＥＲＯＵ 価格：￥ 1,470（税込） 発売日：2010-12-15 |
■6位 くじけないで
著者：柴田トヨ／飛鳥新社
| くじけないで 価格：￥ 1,000（税込） 発売日：2010-03-17 |
■7位 老いの才覚
著者：曽野綾子／KKベストセラーズ
| 老いの才覚 (ベスト新書) 価格：￥ 800（税込） 発売日：2010-09-09 |
■8位 人生がときめく片づけの魔法
著者：近藤麻理恵／サンマーク出版
| 人生がときめく片づけの魔法 価格：￥ 1,470（税込） 発売日：2010-12-27 |
■9位 ニッポンの嵐 ポケット版
著者：嵐／M.Co.発行・角川グループパブリッシング発売
 | ニッポンの嵐 ポケット版 価格：￥ 1,050（税込） 発売日：2011-06-30 |
■10位 新・人間革命（23）
著者：池田大作／聖教新聞社
| 新・人間革命 第23巻 価格：￥ 1,300（税込） 発売日：2011-11-18 |
そして、Amazon。
【和書総合】
■1位 涼宮ハルヒの驚愕 初回限定版
著者：谷川流／角川書店（角川グループパブリッシング）
 | 涼宮ハルヒの驚愕 初回限定版(64ページオールカラー特製小冊子付き) (角川スニーカー文庫) 価格：￥ 1,260（税込） 発売日：2011-05-25 |
Amazonによると、「2位以下を大きく放す「驚愕」のナンバーワンとなった」とある。シリーズ4年ぶりの新刊で、ライトノベル界にとっての「事件」とも言える。
■2位 DVD付き 樫木式・カーヴィーダンスで即やせる！
著者：樫木裕実／学研マーケティング
 | ＤＶＤ付き 樫木式・カーヴィーダンスで即やせる！ (GAKKEN HIT MOOK) 価格：￥ 1,000（税込） 発売日：2011-06-22 |
テレビで取り上げられ人気となったダイエット実用書。4位にも同シリーズが入った。
■3位 体脂肪計タニタの社員食堂 500kcalのまんぷく定食
著者：タニタ／大和書房
| 体脂肪計タニタの社員食堂 ~500kcalのまんぷく定食~ 価格：￥ 1,200（税込） 発売日：2010-01-21 |
■4位 DVD付き 樫木式カーヴィーダンスで部分やせ！
著者：樫木裕実／学習研究社
 | ＤＶＤ付き 樫木式カーヴィーダンスで部分やせ！(ヒットムックダイエットカロリーシリーズ) 価格：￥ 1,000（税込） 発売日：2011-02-04 |
■5位 続・体脂肪計タニタの社員食堂
著者：タニタ／大和書房
| 続・体脂肪計タニタの社員食堂 価格：￥ 1,200（税込） 発売日：2010-11-19 |
■6位 女医が教える本当に気持ちのいいセックス
著者：宋美玄／ブックマン社
 | 女医が教える 本当に気持ちのいいセックス 価格：￥ 1,500（税込） 発売日：2010-05-21 |
昨年のAmazon総合2位。ネットだから買いやすいというのもあるだろう。
■7位 スティーブ・ジョブスI
著者：ウォルター・アイザックソン／講談社
 | スティーブ・ジョブズ I 価格：￥ 1,995（税込） 発売日：2011-10-25 |
今年亡くなったジョブスの伝記。1、2巻合わせて、トーハンで15位、日販でも12位に入っている。
■8位 もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら
著者：岩崎夏海／ダイヤモンド社
| もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら 価格：￥ 1,680（税込） 発売日：2009-12-04 |
■9位 心を整える。 勝利をたぐり寄せるための56の習慣
著者：長谷部誠／幻冬舎
| 心を整える。 勝利をたぐり寄せるための56の習慣 価格：￥ 1,365（税込） 発売日：2011-03-17 |
■10位 マ
後は、ジャンル小説としてのハルヒの強さは今更ですが、こうしてジャンルごと見ると西尾維新の強さがずばぬけてるなと思わされますね。Amazonで発売日が迫る度にランキング覗いてますけど、まず確実に一位に入ってきますしｗ
ただ、他のBOX作者全体だと100位以内安定は（最近だと）奈須きのこくらいだったようにも感じますが……。
全体ランキングとしては、その年に売れてる作家が一気に出てくる印象がありますね。ここで二位に食い込んでくる、というのは、ディナー以前なら本気で驚愕だったように感じますから。
他だと割合ラノベも食い込んでる……と言っても、全体の売り上げからすると短距離走になってくるんだろうなあ、と。
それ考えても有川先生の奮闘ぶりはずば抜けてますね。一度このブログで有川作品傾向とかの特集記事を読みたいようなｗ
ビブリアなんかのヒットもそういう感じでしょうね。
ラブコメをはしかのようだとよく喩えますが、奈須きのこのような伝奇ファンタジーも初めてハマるとかなり影響力がありそうですね。
本読みとしての経験値がいっぱいあれば、そこまでオリジナリティのある作風だとは思いませんが、そうでないと引き込まれてしまうタイプだと感じます。
西尾維新はBOXに行ってエンタメ色が濃くなりましたが、今後どういう方向に進むかでしょうね。同じ路線を続けていくと飽きられるのも早いかもしれませんし、マニアックな方向だと付いていく人は限られそうですし。
例えば新書ノベルスのランキングはほぼコミックのノベライズが上位を占めています。（西尾維新の「少女不十分」だけがランキングに食い込むことができていますが）
でも、こうしたノベライズは売れてはいても影響力はほとんど持っていません。
ライトノベルも文庫の中ではかなりの売り上げを占めていますが、影響力という意味ではハルヒくらいしかないと思います。
ライトノベルの成功が一般への波及かどうかはまた別の問題として考えるべきことだとは思いますが、コップの中の出来事になってしまっているという自覚は必要なんでしょう。
有川浩論ですかｗ
作家としては新井素子の直系的な印象を持っていますが、作品としてはエンターテイメント性重視という特徴が際立ってますよね。
まあ注文した『ヒア・カムズ・ザ・サン』を読んだら考えるとしますｗ
奈須きのこの場合は、内容に加えて文体から何から、割とスタンダードな小説のフォーマットを無視して出てきたのが面白いかな、と。
氏の二番煎じは大量に出た、とのことですけど、少なくともオリジナルに関してはその他ラノベ、に括られない強みがあるかなと思ったりもします。
と言っても、ラノベ全体だと、新書などの事情はやっぱり、と言う感じもありますね。以前だったか、Dグレイマンのノベライズが売れていると聞いたのですが、作品の名前が出てきても作者の名前で話されたわけでなく、どう面白いのか、と言うのも強調されませんでしたし。
ノベライズで作品として突出してくるのはどうしてもジョジョ企画のような著名作家のノベライズですが、それはそれで「この作家の作品」として売れるわけで、ラノベだから売れる、ライトノベルは無条件に売れている、みたいな紹介なんかはどうかなと（後者は誇張表現の場合に偶に見る程度ですが）。
有川浩論、初期三部作からの総括なんかでも期待してますｗ
伝奇小説といえば、確か「空の境界」に笠井潔がかなり長文の解説を書いていましたが、ジャンル小説として人気が確立している割に詳細な分析・評価がなされていないジャンルですね。SFやミステリとも隣接するジャンルですが、小難しい理屈ではなくエンタメ性のみで評価されていると思います。
ひぐらしも伝奇に分類できますし、合理的な世界観よりも非合理な世界を求める流れもあるのかなと。奈須きのこや竜騎士07がまったく異なるジャンルに挑んでくれれば、作家の力なのかジャンルとしての力なのかもっと見えてきそうですが(笑)。
ライトノベルにしても作家の名前で買う人は少数派なのかもしれません。複数のレーベルに書いている作家でも、異なるレーベルの作品にまで手を出すファンは少ないと言われますし、あくまでもファンの多くは作品タイトルについていると言えるようです。
原作ものに関しては更にその要素が強いでしょう。これはコミック化に際しても言えるでしょうが、コミックの場合は「絵」という個性が前面に表れる点があります。小説化の場合は原作の雰囲気を壊さなければそれでOKという感じなんでしょうね。