環境問題スペシャリスト 小澤徳太郎のブログ

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「省エネルギー」の考え方

2007-11-27 07:59:46 | 原発/エネルギー/資源


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 「私自身の環境論」から私は、常々このような日本の考え方に疑問を持ってきました。国連環境開発会議(リオの地球サミット 1992年6月)が終わった翌月に、私は私の初めての本として「いま、環境・エネルギー問題を考える 現実主義の国スウェーデンをとおして」(ダイヤモンド社 1992年7月)を上梓しました。その中で、「省エネに対する当時の私の考え方」を書きました。15年前のことでややためらいがありますが、今でも基本的な考えは変わりませんので、ここに紹介して、15年経った今、皆さんのご意見を伺おうと考えました。

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このような観点に立って、わが国とスウェーデンの最終エネルギーの消費量の推移を比べて見たのが表15です。 

わが国の推移は通産省の「総合エネルギー統計:平成2年度版」に基づく数値ですし、スウェーデンの推移は1991年2月に国会に上程された政府の『エネルギー政策案』から拾い出したものです。この表からはっきりわかることはわが国の最終エネルギー消費は確実に増加しており、環境への負荷を高めていることです。また、この表には示しませんでしたが、わが国の一次エネルギーの総供給量を調べて見ますと、1970年(3197兆キロカロリー)、1980年(3972兆キロカロリー)、1989年(4619兆キロカロリー)とこれまた確実に増大しています。

ここで、一つ注意しておきたいことはエネルギーの消費量を経年的に比較する時にどの年を「基準年」とするかということです。私は1970年を基準年としましたが、たまたま第一次オイル・ショックの1973年を基準年にとりますと、その年の最終エネルギー消費は2652兆キロカロリーで、産業部門のエネルギー消費は1656兆キロカロリーですから、産業部門のエネルギー消費は1973年に比べて1980年、1989年には数字の上では減少していることになります(表16)。 

一方、スウェーデンはどうかと言いますと、最終エネルギーの消費量は1970年から1989年のおよそ20年間増加しておりません。 
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