酔眼独語 

時事問題を中心に、政治、経済、文化、スポーツ、環境問題など今日的なテーマについて語る。
 

誰に読ませる? センター試験問題

2009-01-20 05:47:09 | Weblog
 新年の一大イベント大学入試センター試験が終わった。志願者数は昨年に比べ微増だが、高3人口が減っていることを考えると志願率はアップしている。不況で親の懐が厳しくなっているせいだろうか。


 《大学入試センター試験は初日の17日、「公民」「地理歴史」「国語」「外国語」の4教科の試験を終えた。

 今年の志願者は昨年より596人多い54万3981人で、このうち公民は30万5639人(受験率56・2%)、地理歴史は35万9936人(同66・2%)、国語は48万4884人(同89・1%)がそれぞれ受験した。

 ピーク時に60万人を超えていた志願者数は、少子化の影響から減少し、今年は昨年に続いて55万人を割り込んだ。浪人生の比率は大学に入りやすくなった事情を反映して今年初めて2割を切り、19・5%に。現役生は79・3%、高校卒業程度認定試験の合格者などは1・2%だった。

 センター試験を利用する大学と短大の数は、受験生確保などの目的から毎年増えており、今年は過去最多の797校に上った》=読売web=

 かつては「ランク付けにつながる」との批判もあったが、ほぼすべての大学が参加する状況を見ると、そんなものはどこかへ吹っ飛んだようだ。それにしても、である。なぜ新聞各紙はセンター試験の問題をあのように大量のページを割いて掲載するのか。受験者は問題を持ち帰っている。自己採点のためなら解答だけで十分だろう。

 各紙によって若干の違いはあるが二日間で14~16面も使って問題を紹介している。問題文の実物を縮小して掲載しているため、読みにくいことこの上ない。一体これは誰に読んでもらいたくて掲載しているのだろう。掲載意図が分からない。まさか下の予備校などの広告のためというわけではあるまい。

 新聞1ページの原価は1円前後といわれる。ページ数と発行部数を掛けた数字がセンター試験問題掲載に要する経費である。公称1000万部の読売なら1億5千万円も掛る計算になる。壮大な無駄のように思える。

 個性を売り物にしている各大学が同じ問題を解かせて志願確定や合否を決めること自体矛盾している。メディアの中でも新聞は教育に力を入れている。各紙とも水曜日(一部例外はある。日が揃っているのもおかしい)に教育欄を設けているほどである。ならばこのへんで、本格的な「センター試験の研究」を行ったらどうか。試験問題よりは価値があると思うが…。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする