酔眼独語 

時事問題を中心に、政治、経済、文化、スポーツ、環境問題など今日的なテーマについて語る。
 

大失業時代がやってきた?!

2009-01-31 06:52:49 | Weblog
 新聞の一面に人員整理がらみの話が載らない日はない。明日はわが身。人々の心理はますます冷え込み、消費は減り、社会は暗くなる。悪夢の循環が始まろうとしている。なぜこんな事態になってしまったのか。何が間違っていたのか。

 《NECは30日、2010年3月末までにグループで2万人分の人件費を削減する方針を発表した。

 日立製作所も同日、09年3月期連結決算の税引き後利益が過去最大の7000億円の赤字になる見通しとともに、グループで7000人を削減または配置転換する方針を表明した》=読売web=

 ソニーや常勝の村田製作所などでも2000人から8000人規模の人員削減を打ち出している。人材派遣業界が先日発表した「3月末までの失職者40万人」でさえ控えめな予測に思える。厚生労働省がいう「派遣失職12万人」はどこからひねり出した数字なんだろう。販売台数が30~40年前の水準に転落した自動車業界のリストラアクセルがさらに踏み込まれるのは間違いない。


 《国内自動車メーカー主要12社が2009年3月期に打ち出した国内外の減産規模が、期初計画比で計300万台を突破したことが26日、明らかになった。金融危機を発端に世界的に新車販売が低迷している影響で、国内3位の日産自動車の年間世界生産台数に相当する規模が消える計算になる。生産調整に伴い、国内工場で働く非正規従業員(期間従業員・派遣社員)の削減数も計2万5000人弱に達する見込みだ》=26日時事=

 このくらいで済めば上出来と思わなくてはならない。アメリカを中心に車の在庫は増える一方で、米ビッグスリーは120日前後、トヨタでも80~90日に積みあがっている。

 《ロサンゼルス 15日 ロイター トヨタ自動車(7203.T: 株価, ニュース, レポート)は15日、在庫水準を半減させるため、複数の北米工場で今後数カ月生産を削減することを明らかにした。 

 トヨタは声明で、北米生産車の在庫日数が80─90日になっており、これを第2・四半期に半減させたいとしている》

 減産しているとはいえ車の生産は続いているわけで、在庫はさらに積み増される可能性が高い。

 戦後最大の不況、100年に一度の危機が現実になってきた。しかも、いまは失業を受け入れる余裕が全くない。かつては居候などという存在があった。田舎に行けば納屋の二階に「東京のおじさん一家」が住んでいたりもした。大家族の下では、一人ぐらいの失業者は何とかか抱え込めたのだ。

 家庭に失業者を養う力はない。ならば国や地方、企業が面倒を見るしかない。そのための原資は、職についている人たちも負担すべきだろう。その負担割合をどうするかが大きなテーマのはずだが、政治家や財界人、連合のトップ連中は無関心を装う。負担の押し付け合いがいまの財政危機を招いているともいえる。

 この大失業時代から何を学ぶか。何も学ばなければ日本に未来はない。

 

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