酔眼独語 

時事問題を中心に、政治、経済、文化、スポーツ、環境問題など今日的なテーマについて語る。
 

情けないぞ 日本のメディア

2008-07-10 05:23:06 | Weblog
 8日の本ブログで、サミット夕食会の問題点を指摘しておいた。案の定、海外メディアは「ウニをつつきながら飢餓問題を語るなんて無神経」と手厳しく反応してきた。


 《「豪華ディナーを食べながら食糧危機を語るとは」。8日付英各紙は、世界が食糧問題で苦しむ中、主要国首脳会議(北海道洞爺湖サミット)に出席した首脳や夫人たちが歓迎夕食会でぜいたくな料理を楽しむのは「偽善的」などと手厳しく報じた。

 各紙とも7日のサミット関係で最も大きく紙面を割いたのはこの歓迎夕食会。「キャビアやウニを食べながら、指導者は食糧危機を考える」。インディペンデント紙はこんな見出しを掲げ、「アフリカの飢餓問題など、食糧危機の協議は、腹の減る仕事なのだ」と皮肉を込めて伝えた。タイムズ紙も、サミットは「過剰な費用とぜいたくな消費で、ひどいスタートを切った」(最大野党の保守党有力議員)といった批判的コメントを並べた》=共同




 情けないのは、これを外国の反応としか伝えられない日本のメディアである。NHKの19時のニュースが、うれしそうにメニューを伝えるのを見て何の感想もわかなかったのだろうか。「変だと思ったが、客観報道なので」などと言う弁解が聞こえる。

 街の人たちの声を一言でも聴けば、海外メディアぐらいの感想は聞ける。巨大な政治ショーとなったサミットの実態をきちんと伝えるべきだ。おいしい弁当を食べて、数千円の土産をもらったぐらいで喜んでもらっては困る。

 下のような記事を書くなら、せめて各食材の時価をどこかに記すべきではないか。札幌のホテルでこのメニューを頼めばいくらになるか、と書いてあればよりましだ。残念ながら毎日新聞(北海道版?)の記事からは批判精神のかけらも感じられない。でも、書いてあるだけまだいいか。

 ブッシュのヘリ問題とか仔細に点検していけば、サミットの実像を伝えるトピックはいくらでもあるはずだ。議長総括の記者会見で福田首相が質問をいくつか飛ばしたのに、何の追及もなかった。馴れ合いの会見ごっこはうんざりだ。 
 


 《ザ・ウィンザーホテル洞爺で7日夜行われた福田康夫首相主催の夕食会は、同ホテルの中村勝宏総料理長、斎藤寿、中道博の両顧問が腕を振るった「北海道でしか味わえない料理」がテーマ。オホーツク産の毛ガニなど、道産食材をふんだんに使った和洋折衷メニューとなった。

 今が旬のバフンウニは利尻島産。羊蹄山の伏流水で仕立てたスープは毛ガニをまるごと使い、身の甘さとカニみその濃厚さが口に広がるという。炭火でじっくり焼き上げた網走産キンキの塩焼きは、鮮やかな赤が特徴。ラベンダー畑で有名な美瑛からはユリ根とアスパラガス、ジャガイモがエントリーした。

 メーンの肉料理は白糠(しらぬか)町産の子羊。フランスで「アニョー・ド・レ」と呼ばれる乳飲み子羊の背肉をポアレにし、朝採りのアスパラを添えた。飲み物は「ル・レーヴ グラン・クリュ ラ スル・グロワ」(仏)「磯自慢 純米大吟醸中取り 磯自慢酒造」(静岡)など。【芳賀竜也、三沢邦彦】

《夕食会の主なメニュー》

◇シャンパン酒と共に(ウニとスモークサーモンのパンシュープリーズ)

◇輪島塗の盃(さかずき)による乾杯

◇八寸 流水膳(ぜん)七夕飾り(和牛冷しゃぶ昆布風味アスパラ・ゴマクリーム、ハマグリ・トマト・大葉のゼリー寄せ、車エビの土佐酢ゼリー寄せなど)

◇オホーツク産毛ガニのビスク(スープ)

◇キンキ塩焼き

◇熟成チーズ各種とラベンダーのハチミツ

◇ファンタジーデザートG8(ユリ根ムースのゼリー寄せ、水ようかんなど)

◇コーヒーと果実と野菜のコンフィ

◇飲み物はシャンパン「ル・レーヴ グラン・クリュ ラ スル・グロワ」▽「磯自慢 純米大吟醸中取り 磯自慢酒造」(静岡)▽白ワイン「コルトン・シャルルマーニュ2005 ルイ・ラトゥー》


 はいご馳走さまでした。で、サミットの成果は何かありましたか。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする