おにぎり2個の里みち歩き 農山漁村の今昔物語

おにぎりを2個持って農村・山村・漁村を歩き、撮り、聞き、調べて紹介。身辺事象もとりあげます。写真・文章等の無断転載禁止

契約栽培のネギ専作大規模農家

2015年04月09日 00時00分00秒 | 農業

写真1 ビニールトンネルを解体するMさん(72歳) ネギ専作農業者


写真2 Ⅰ・ビニールトンネルネギ(ビニールは外してある。)の茎葉丈約58cm


写真3 Ⅱ・ビニールトンネルネギ(ビニールは外してある。)の茎葉丈約50cm
     Ⅰ・ビニールトンネルより被覆が1週間ほど遅かった。Ⅲ・露地ネギの茎葉丈22~30cm
     ビニールを被せるか否かなどで、確かに生長差がある


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 ビニールを被せるか否かによるネギ生長差を見た畑(弊ブログ2015年03月31日
 約2週間後、運よく、当該ネギの栽培者Mさん(1942年生まれ・72歳)に遇える
 次のように教えていただく
   当該圃場は約5反歩、すべて同じ日に移植した
   ネギの品種は春扇
   出荷時期を長くするために次の栽培区を設けた
    Ⅰ:ビニールを早く被せた区画
    Ⅱ:1週間ほど遅れてビニールを被せた区画
    Ⅲ:ビニールを被せない露地栽培の区画
   上記のように茎葉丈は違う
   
   当該圃場のネギに連作障害・病気が出ているので3年ほど作らず休ませる
   病気が出ると収支が合わない
   肥料代(5万円)と農薬代(5万円)で1反あたり10万円かかる

   現在、経営面積は約10ha
   うち6haはネギ圃場、4haは水稲
   ネギ圃6haのうち3haで栽培中、残りは連作障害を除去するために休ませている
   10haの多くは借入地
   ただでいいから作ってほしいと頼まれる
   当該圃場とて荒れていた

   近年、Mさんの畑作物はネギだけ、通年栽培
   かつて、ユウガオを栽培して干瓢を造り、ナスも栽培した
   ユウガオ・干瓢は朝が早く、暑いなかの仕事なので止めた
   ネギの栽培と出荷調整は本人、奥様、後継者が行ない、親戚をパートで雇っている
   袋に2本入れ、細いのは4本入れて箱に詰める

   ネギは東京都内の野菜集荷業者と契約栽培
   毎日、4トントラックで業者へ搬入
   18名でネギ出荷組合を組織して契約し、出荷
   夕方に収穫し、翌日17時30分頃トラックが出るので、それまでに集荷場へ搬入
   組合員のうち、早い人は20年ほど前から都内の業者に出荷
   組合の出荷量を安定するために、10年ほど前、Mさんは誘われてネギ栽培を始めた
   組合は、かつて近隣の地方市場にも出荷していたが、現在都内の業者だけ
   ネギは大手量販店に並ぶ

   集荷業者は4人でネギを点検し、さらに量販店も点検する、厳しい
   施肥、農薬散布などの生産履歴をきっちり作成し提出する

 出荷・販売方法の多様さ、耕作放棄農地集積による規模拡大をあらためて知る

 執筆・撮影者:有馬洋太郎 撮影日:2015年04月02日 撮影地:栃木県下野市






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