コロナのための緊急事態宣言、特措法などで世の中がひっそりとしています。
世の中のかなりの経済活動が停滞し、都市は人も疎ら。
日本の今までの賑やかさが嘘のように静まり返りました。
TVもロケが中止になり、新シーズンのドラマもまだ始まりません。色んなものが再放送ばかりになっています。
録っておいた録画を見直して何かいいものはないかと探し、先週のNHKドキュメンタリードラマ「猫探偵の事件簿」を書いてみることにしました。
これは実際にいる動物探偵の藤原さん(50)の実際にあった話を元にしたものです。
多摩川付近を拠点に活動している藤原さんはこれまで20年間に3千件の行方不明の猫を探し、その解決率は70%に上ります。
猫の習性を熟知し、自分が猫になったような視点で町を探し回り、時には秘密兵器(ファイバースコープや暗視カメラ)を使います。
1話目は引っ越しの途中で行方不明になった猫の話です。
依頼人は「一ヶ月前に猫のバニラがいなくなった。おそらく外へ出て行ったのだろう」と言うのですが、藤原さんは聞く耳持たず、猫の性格を聞き行動を推理します。
そうして、なんと、バニラがいなくなった部屋の天井裏に潜んでいたのを発見しました。
天井から染み出ていた血液は猫がストレスで流した血でした。
天井裏の猫の毛から行動を予測するとか見ていると割合簡単そうに思いますが、猫という生態を知り尽くしていないと出来ない推理です。天井を壊すということでバニラは捕まりました。
見つかった時この猫は痩せ細ってヒョロヒョロでした。
二件目は、ロンという黒猫です。
入院中の父親が愛猫を心配しているけれど、実は行方不明になってしまったと娘がやってきます。
手術までの二日間に探し出して欲しいというものでした。
これはまた無理難題です。帰巣本能があるというもの、帰っている気配はなくどこにいるかは雲を掴むようなものです。
ここでは手作りした千枚のチラシを配って聞き込みし、なぜかある家の床下にいるロンを見つけました。
しかしそこから一苦労です。おびき出す為に、入院中の父親のパジャマを床下に置いて捕らえようとします。
そして車の中で張り込みです。一匹の猫のためにここまでするのか、猫が苦手な私には想像出来ません。
そうしてロンは無事檻に入りました。ご主人の匂いのついたパジャマという罠にかかったのです。
動物探偵という変わった職業、ペットを家族の一員と考え、いなくなったら血眼になって探し出そうとする家族。
人間の探偵物にはない可笑しさが、人間と同じ位の必死さで語られます。
主役の甲本さんが悪役ではないひと味違う個性を見せてくれています。
コロナで疲弊し、気持ちがギスギスしいる時はこういうのどかな話もいいなと思いました。
CMがないのがいいですね。
1時間と言っても民放2週間分くらいの作りです。また続きが見てみたいです。