今日の考え事〈applemint1104〉

自分の体験やニュース、テレビドラマや映画などについて感じた事を素直に書いて行きます。

映画「聲の形」の感想

2018-08-28 11:05:30 | テレビ
珍しいことに、先週教育テレビで何年か前の映画をやっていました。たまたま録画していたので見てみました。
あっさりした絵柄のアニメです。それに比べてリアルで重いキャラクターの登場人物たち。
主人公は小学校時代に大した意味もなく耳の聞こえない転校生、西宮硝子を虐めてしまった男の子、石田将也です。

いかにもやりすぎてしまった彼は、親に弁償金を払わせたり、いじめっ子という印象を強く回りに持たれてしまいます。
彼はその後イバラの人生を歩んでいくことになります。
虐めていた子とは思えぬ繊細さと罪の意識で彼は自分を縛り、高校生になっても級友から白い目で見られ(そう思っているだけなのか)孤立していきます。
 
でもたった一人、気の置けない友人が出来ます。
明るいその子に励まされ、行動を共にするうちに新しい世界が開けていきます。
更に虐めていた西宮という子とも再会します。
回りの家族や小学校時代の友人とも会い、過去を少しずつ修正しながら将也は新しい関係を築くことになります。
 
しかし一つ狂った歯車はなかなか元に戻らず‥
ある時彼は一気に自分の過去や罪と向き合わざるを得なくなり、好調だった友人達との関係は崩れ去ります。
そんなに上手く行くもんじゃない‥。
 
ところで、空しさと奇妙な明るさの中に出てくる「死」これが唐突にあらわれます。
将也は母親に払わせた170万をバイトで稼ぎ母に返し、全てのことを終わらせて自殺しようとしました。
が母親に見抜かれて失敗します。
また、その後西宮は皆を苦しめる自分が罪なのだと思いつめ、自殺を決行します。
ここが突然なんだよね~
 
間一髪で西宮は将也に救われます。が、逆に彼がベランダから落ちてしまいました‥。
長い意識不明から将也は目覚め、再び新しい二人の日常が始まります。
 
後半はややダルい運びで、ちょっと飽きました。
でも、見終えてから何とも言えない複雑な思いを抱きました。
こういう種類のアニメは初めて見ました。二年前ですか?当時かなり評判だったようですね。
 
高校生と思えない大人びたキャラクターで昔なら絶対になかったストーリーです。
今はこういうのでも受け入れられるんだなぁ、と信じられない気持ちです。
でも、何故この女の子が聾唖でなければならなかったのでしょうか?
あまり必然性がありませんよね。
聾学校へ行った方が回りとの衝突が少なくて済んだのに。
親たちは障害のある子でも出来るだけ普通学級に進ませたいらしいですが、周りの人も心の準備が出来ていなければ戸惑うだけでしょう。
あながちこの男の子だけが悪いのではないような‥
また見ていて、西宮の性格が今ひとつはっきりしないなと思いました。障害者が全てピュアだとは限らないですよね。
 
家族の話だと「原作は良かったけど映画はまとめすぎてつまらなかった」そうです。
でも私のような、活字か映像しか受け付けない人には充分でした。
後半見ていて涙が止まりませんでした。何の涙か自分には分からないですけど‥
ちょっと毛色の変わった、心の底をかき回されるような作品でした。他の人の感想が聞きたいです。