4月3日の昼前に会社の事務所へネパール人が5人訪れた。勿論、彼らだけが来たわけではなくてブローカーのような日本人も同行してきた。
来訪の趣旨は働き口を探しているということであった。この5人が一体どこからやって来たのかよく分からないのだが外国人登録証明書や在留カードによれば埼玉や千葉など関東方面から仕事を探して流れてきたようである。
会社へ訪ねて来たのは同業者の紹介があったからなのだが今夜寝泊りするところもないということで一先ずは会社の宿舎の空き部屋に入ってもらうことにした。
この5人の中には父と息子の親子一組がいた。長い者では来日してから7~8年の人もいれば、最近来日したばかりの人もいた。在留歴の長い人は流暢に日本語を話せるから意思の疎通は十分にできる。
在留カードによれば在留資格は技術、調理師、投資・経営、家族滞在、技能等々まちまちであった。
私たち建設業界も年度初めの4月は端境期で仕事が薄い時期である。しかもわが社は官公庁工事の現場も多いから外国人労働者を就労させることは簡単ではない。
それで資材置き場の片付けなどだったら回せる仕事があると提案したのだが日当12,000円以下では働けないということで話は物別れに終わった。12,000円というのは彼らの手に渡る金額ではなくて半分はピンハネされるだろうことは容易に想像がつく。
さて、読者の皆さんはネパールという国をご存知だろうか。私が学校で習ったころのネパールはヒマラヤ山脈南麓の王国で勇猛果敢なグルカ兵のふるさとであり、ヒマラヤ登山を先導するシェルパ族のふるさとでもあった。
北を中華人民共和国のチベット自治区に、西をインドのウッタラーカンド州に、南をウッタル・プラデーシュ州とビハール州に、東をシッキム州と西ベンガル州に接する内陸国である。
国境の長さは合計2,926km、うち中国国境1,236km、インド国境1,690km。
中国国境地帯にはサガルマタ(英国呼称エベレスト)を始めとする8000m級の高峰を含むヒマラヤ山脈が存在する。そのため高山気候となっている。一方、インドとの国境地帯は「タライ」「テライ」または「マデス」といわれる高温多湿の平原地帯で、肥沃である。その中間には丘陵地帯が広がる。
最高所はエベレストで標高8,850メートル。最低所は標高70メートルである。面積は140,800km²。本州を除いた日本(北海道+九州+四国)にほぼ等しい。
ところが今ではこの国の様子が全く違うのである。
2008年4月10日に投票された制憲議会選挙でプラチャンダ議長率いるネパール共産党毛沢東主義派が229議席を獲得して第1党となり同年5月ネパール制憲議会が招集され、新たな政体を連邦民主共和制と宣言して正式に王制が廃止された。ギャネンドラ国王は退位し、ここにネパール王国(ゴルカ朝)は終焉を迎えた。現在はネパール連邦民主共和国というのが正式国名のようである。
IMF(国際通貨基金)の統計によると、2013年のネパールのGDP(国内総生産)は193億ドル。一人当たりのGDPは693ドル(1ドル120円換算で83,160円)であり、非常に低い水準である。2011年にアジア開発銀行が公表した資料によると、1日2ドル(240円)未満で暮らす貧困層は2200万人と推定されており、国民の70%を超えている。国際連合による基準に基づき、後発開発途上国に分類されている。
そうした国からやってきた5人のネパール人であったが6日後の4月8日に会社の宿舎を退去していった。この間、他所で働いた様子はないから収入はない筈である。家賃・水道光熱費は5人分全部で20,000円を請求するつもりでいる。一人当たり1泊667円は良心的価格と思うがいかがなものであろうか?
来訪の趣旨は働き口を探しているということであった。この5人が一体どこからやって来たのかよく分からないのだが外国人登録証明書や在留カードによれば埼玉や千葉など関東方面から仕事を探して流れてきたようである。
会社へ訪ねて来たのは同業者の紹介があったからなのだが今夜寝泊りするところもないということで一先ずは会社の宿舎の空き部屋に入ってもらうことにした。
この5人の中には父と息子の親子一組がいた。長い者では来日してから7~8年の人もいれば、最近来日したばかりの人もいた。在留歴の長い人は流暢に日本語を話せるから意思の疎通は十分にできる。
在留カードによれば在留資格は技術、調理師、投資・経営、家族滞在、技能等々まちまちであった。
私たち建設業界も年度初めの4月は端境期で仕事が薄い時期である。しかもわが社は官公庁工事の現場も多いから外国人労働者を就労させることは簡単ではない。
それで資材置き場の片付けなどだったら回せる仕事があると提案したのだが日当12,000円以下では働けないということで話は物別れに終わった。12,000円というのは彼らの手に渡る金額ではなくて半分はピンハネされるだろうことは容易に想像がつく。
さて、読者の皆さんはネパールという国をご存知だろうか。私が学校で習ったころのネパールはヒマラヤ山脈南麓の王国で勇猛果敢なグルカ兵のふるさとであり、ヒマラヤ登山を先導するシェルパ族のふるさとでもあった。
北を中華人民共和国のチベット自治区に、西をインドのウッタラーカンド州に、南をウッタル・プラデーシュ州とビハール州に、東をシッキム州と西ベンガル州に接する内陸国である。
国境の長さは合計2,926km、うち中国国境1,236km、インド国境1,690km。
中国国境地帯にはサガルマタ(英国呼称エベレスト)を始めとする8000m級の高峰を含むヒマラヤ山脈が存在する。そのため高山気候となっている。一方、インドとの国境地帯は「タライ」「テライ」または「マデス」といわれる高温多湿の平原地帯で、肥沃である。その中間には丘陵地帯が広がる。
最高所はエベレストで標高8,850メートル。最低所は標高70メートルである。面積は140,800km²。本州を除いた日本(北海道+九州+四国)にほぼ等しい。
ところが今ではこの国の様子が全く違うのである。
2008年4月10日に投票された制憲議会選挙でプラチャンダ議長率いるネパール共産党毛沢東主義派が229議席を獲得して第1党となり同年5月ネパール制憲議会が招集され、新たな政体を連邦民主共和制と宣言して正式に王制が廃止された。ギャネンドラ国王は退位し、ここにネパール王国(ゴルカ朝)は終焉を迎えた。現在はネパール連邦民主共和国というのが正式国名のようである。
IMF(国際通貨基金)の統計によると、2013年のネパールのGDP(国内総生産)は193億ドル。一人当たりのGDPは693ドル(1ドル120円換算で83,160円)であり、非常に低い水準である。2011年にアジア開発銀行が公表した資料によると、1日2ドル(240円)未満で暮らす貧困層は2200万人と推定されており、国民の70%を超えている。国際連合による基準に基づき、後発開発途上国に分類されている。
そうした国からやってきた5人のネパール人であったが6日後の4月8日に会社の宿舎を退去していった。この間、他所で働いた様子はないから収入はない筈である。家賃・水道光熱費は5人分全部で20,000円を請求するつもりでいる。一人当たり1泊667円は良心的価格と思うがいかがなものであろうか?
概算で一人当たり3300円で宿泊と言う寛大措置、素晴らしいですね。
人情の通ずる人達ですと良いのですが.....果たして。
彼らは日本人とそれほど違わない精神構造なんだと思います。しかし、日本人のブローカーからピンハネされていますから逆に日本人を恨んでいるかもしれません。
在留資格に書かれている条件と違いすぎるのであまり深く関わらない方が良いという判断もありました。