【11月の俳句】
消炭の恋の落書き艶めける
【よみ】けしずみのこひのらくがきつやめける
昔は☂マークに男女の名前を並べて書いた色っぽい落書きがありました。季語は「消炭」で冬。

凩の娑婆を逃れる縄のれん
【よみ】こがらしのしゃばをのがれるなはのれん
木枯しの吹く世間は寒いが縄のれんをくぐればそこは補陀落・・・ふだらく・・・観音の浄土です。季語は「凩・こがらし」で冬。

風説と枯葉渦巻く吹き溜まり
【よみ】ふうせつとかれはうずまくふきだまり
公園のベンチにはうわさ話と枯葉が渦巻いている。季語は「枯葉」で冬。

麦飯の咀嚼も忘れとろろ汁
【よみ】むぎめしのそしゃくもわすれとろろじる
とろろ汁だと麦飯を噛み砕くこともなく啜りこんでしまう。季語は「とろろ汁」で秋。

鱈ちりや人の情けに似て淡し
【よみ】たらちりやひとのなさけににてあはし
寒い夜には鱈のちり鍋と熱燗がよい。ちり鍋はポン酢などで食べるから具材の味は淡白である。季語は「鱈ちり」で冬。
消炭の恋の落書き艶めける
【よみ】けしずみのこひのらくがきつやめける
昔は☂マークに男女の名前を並べて書いた色っぽい落書きがありました。季語は「消炭」で冬。

凩の娑婆を逃れる縄のれん
【よみ】こがらしのしゃばをのがれるなはのれん
木枯しの吹く世間は寒いが縄のれんをくぐればそこは補陀落・・・ふだらく・・・観音の浄土です。季語は「凩・こがらし」で冬。

風説と枯葉渦巻く吹き溜まり
【よみ】ふうせつとかれはうずまくふきだまり
公園のベンチにはうわさ話と枯葉が渦巻いている。季語は「枯葉」で冬。

麦飯の咀嚼も忘れとろろ汁
【よみ】むぎめしのそしゃくもわすれとろろじる
とろろ汁だと麦飯を噛み砕くこともなく啜りこんでしまう。季語は「とろろ汁」で秋。

鱈ちりや人の情けに似て淡し
【よみ】たらちりやひとのなさけににてあはし
寒い夜には鱈のちり鍋と熱燗がよい。ちり鍋はポン酢などで食べるから具材の味は淡白である。季語は「鱈ちり」で冬。