杏子の映画生活

新作映画からTV放送まで、記憶の引き出しへようこそ☆ネタバレ注意。趣旨に合ったTB可、コメント不可。

人類資金

2014年05月11日 | 映画(DVD・ビデオ・TV)
2013年10月19日公開 140分

金融ブローカーを名乗って詐欺を繰り返す真舟雄一(佐藤浩市)の前に、石優樹(森山未來)という青年が現れ、終戦後、ひそかに回収された旧日本軍の秘密資金(M資金)を管理しているという財団「日本国際文化振興会」が真舟を呼んでいると伝える。半信半疑のまま財団のビルを訪ねた真舟は、高遠(観月ありさ)率いる防衛省の秘密組織の人間に襲撃を受ける。石の助けでその場を逃げた真舟はそのまま本庄一義(岸部一徳)に引き合わされ、「10兆円のM資金を報酬50億円で盗み出してほしい」と依頼され・・・。


敗戦直前に旧日本軍が隠匿したとされる財宝「M資金」を巡り繰り広げられる陰謀を描いたサスペンス作という触れ込みでしたが、経済系に疎いせいか、内容が頭に入らず退屈さえ感じてしまいました唯一良かったのは石が国連本部で発言したシーンかな原作は福井晴敏の書き下ろし小説だそうで、ビンセント・ギャロも出演していて豪華なんですがね

本庄のバックにいるのがM(香取慎吾)であり、彼の祖父がM資金発足に関わった財団の初代理事長だったり、高遠とも旧知の仲だったりと、要は財団内の内輪もめかよ!な印象が拭えません。
石は語学堪能で格闘技にも長けているのですが、実は日本人ではなく、かつてMに命を救われたことから彼に絶大なる信頼を置いているの。貧しい発展途上国である彼の国を巡り大国が陰謀を巡らす中で、Mの投じた未来投資が実を結びそうな展開ではありますが、う~~ん・・現実にはどうなのかな?

真舟が彼らの計画に乗ったのは、カネでカネを買うマネーゲームが蔓延る世界を変えたいという“M”に共感したから。破格の報酬とM資金の正体を知りたいという欲求も後押ししています。

M資金は投資顧問会社代表を務める笹倉暢彦(仲代達矢)が率いる“財団”により管理されていますが、その実権はニューヨークの投資銀行が握っているという設定は、日本がアメリカの手先として使われているという皮肉かしら

M資金を盗み出すためにターゲットにされたのが、先物取引の失敗を財務操作で損失隠しをしている財団の極東支部の鵠沼(オダギリジョー)です。しかし計画はささいなミスから、アメリカ側のマーカス(ヴィンセント・ギャロ)に見破られ清算人=暗殺者(ユ・ジテ)にMは拉致され、本庄も殺されてしまうの窮地に陥った真舟ですが、このことが逆に高遠や笹倉(Mの父)を味方につけることになり、国連での逆転劇に繋がるという・・・少々強引でご都合主義ですが、小さな一歩が未来を変える力になるんだよというメッセージは伝わってきたかな

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