杏子の映画生活

新作映画からTV放送まで、記憶の引き出しへようこそ☆ネタバレ注意。趣旨に合ったTB可、コメント不可。

サイロンの光と影

2009年01月08日 | 
グイン・サーガ121巻
栗本薫:著 早川書房:発行

忠実な臣下たちとの再会を喜びつつケイロニアに帰国したグインは、国民から盛大な歓呼の声をもって迎えられた。そしてなによりも、グインの長の不在に心ふさいでいたアキレウス帝の喜びようはひとしおであった。しかしそのような光り輝く歓喜とは裏腹に、サイロンの王妃宮の奥深くで、シルヴィアは要人にあるまじき乱行に耽溺した結果、誰とも知れぬ男の子供を宿し、事態の急を知ったハゾスによる追及のさなか、出産する。

リンダ女王に別れを告げ、パロを発ったグイン一行はようやくサイロン・黒曜宮に帰ってきて、病床にあったアキレウス大帝もみるみる活力を取り戻し喜びに沸く中で、タイトルが表す如く、影の部分がやがて明らかになっていくのでありました。

いかに立派な英雄でも、女性の扱いにかけてはその辺の初心な若者といい勝負なグインにとってはあまりにも辛い現実が待っているのですが、だからといって、事態の収拾を親友のハゾスに丸投げしちゃうなんて、そりゃないよ~~と、少々幻滅を味わう巻でもあります。

それにしても王妃宮に仕える女官たちの無能ぶりや、汚れ放題の寝室の描写などには閉口します。

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