杏子の映画生活

新作映画からTV放送まで、記憶の引き出しへようこそ☆ネタバレ注意。趣旨に合ったTB可、コメント不可。

翔んで埼玉 琵琶湖より愛をこめて

2023年11月27日 | 映画(劇場鑑賞・新作、試写会)
2023年11月23日公開 116分 G

埼玉県内の田舎道を、1台のワゴン車が与野在住の家族(和久井映見・アキラ100%、朝日奈央)を乗せて、熊谷に向かって走っている。カーラジオからは、埼玉のご当地ソング「人生たまたま…さいたまで」(はなわ)に続き、DJが語る、埼玉にまつわる都市伝説・第Ⅱ章が流れ始める――。
その昔、東京から蔑まれていた埼玉県人が、壮大な茶番劇の末に通行手形を撤廃し、関東に平和が訪れた。埼玉解放戦線を率いる麻実麗(GACKT)と壇ノ浦百美(二階堂ふみ)は、さらなる平和を求めて活動(=日本埼玉化計画)を推し進めていたが、埼玉県人は横の繋がりが薄いという問題が浮上する。
麗は埼玉県人の心を1つにするために、越谷に海を作る無謀な計画を打ち立てる。美しい白砂を持ち帰るために、百美を残し、和歌山県の白浜を目指して解放戦線のメンバーとともに大海原に出るも、船が嵐に巻き込まれて難破し、麗は独り和歌山の海岸に漂着する。そこで麗は、滋賀解放戦線の桔梗魁(杏)と運命的な出逢いを果たす。
当時の関西は、大阪府知事の嘉祥寺晃(片岡愛之助)、その妻の神戸市長(藤原紀香)、京都市長(川﨑麻世)らの支配下にあり、滋賀県人、和歌山県人、奈良県人らが非人道的な扱いを受けていた。白浜も大阪人のためのリゾート地になっており、通行手形のない者は入ることができず、そこには和歌山解放戦線のリーダーである姫君が囚われていた。
桔梗は姫君を、麗は嘉祥寺に囚われた仲間たちを救い出そうとするが、麗もまた嘉祥寺の手中に落ちてしまう。嘉祥寺が恐ろしい計画を企てていることを知った麗と桔梗、そして百美たちは、暴走する嘉祥寺を阻止することはできるのか……!?
そして、この事態は日本全国をも巻き込む誰も予想だにしなかった史上空前の東西対決へと発展していく! 鍵を握るのは“琵琶湖”? 埼玉の、日本の命運やいかに――!?(公式HPより)


埼玉県の自虐ネタを詰め込んだ魔夜峰央のギャグ漫画を実写映画化した「翔んで埼玉」のシリーズ第2弾です。
正直二番煎じはどうかな?と不安もありましたが、こちらも笑えてスッキリな娯楽作になっていました。
平日朝イチの回なのに8割がた席が埋まっているのも前作同様で、埼玉に限りなく近い場所柄ではありますが人気は侮れません😁 

監督(武内英樹)、脚本(徳永友一)は前作と同じですが、新キャストとして、通行手形制度撤廃に向けて滋賀県人たちを導く「滋賀のオスカル」こと桔梗魁を杏、関西を牛耳る冷酷無慈悲な大阪府知事・嘉祥寺晃を片岡愛之助が演じるほか、堀田真由、くっきー!(野性爆弾)、高橋メアリージュン、津田篤宏(ダイアン)、天童よしみ、藤原紀香、川崎麻世、和久井映見、アキラ100%、朝日奈央、戸塚純貴ら個性的な顔ぶれが登場しています。(映画.comより引用)

前作から3カ月が経ち、団結が緩んできた埼玉を危惧する麻実麗と百美は、横の繋がりを強くするため武蔵野線の建設を進めていました。しかし各鉄道会からは「横のつながりより、東京ディズニーランドに電車をつなげたい!」と相手にされません。県民の日にはこぞってTDLに出かけるという埼玉県人を早速ディスり、それぞれが東京に乗り入れている鉄道会社5社をもディスる出だしにまず笑わされます。

皆をもう1度団結させるために麗が考えたのは「和歌山から白い砂を運んできて埼玉にビーチを作る!」こと。(そういえばしらこばと水上公園ってあったな😀
麗は百美に留守を頼み、信男(加藤諒)やおかよ(益若つばさ)たちを引き連れ千葉解放戦線の船で和歌山へ向かいますが、嵐に遭い転覆し独り砂浜に漂着し、滋賀解放戦線の桔梗に助けられます。

桔梗は大阪県知事・嘉祥寺の圧政により、滋賀や和歌山から大阪へ行くには通行手形が必要で、和歌山のビーチも大阪人のものになっていると話し、麗に滋賀を解放するため協力して欲しいと頼みます。
その頃、信男たちは嘉祥寺に捕まり甲子園の地下で重労働をさせられていました。
麗が捕まった時に登場するウンパルンパダンスは「チャーリーとチョコレート工場」のシーンの丸パクリで、前日譚を描いた『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』が2023年12月8日(金)に公開される こともありグッドタイミングというか、これも狙い?個人的にツボでした😍 

今作では大阪人が滋賀・和歌山・奈良をディスりまくります。
関西方面にはかなり疎いのですが、思わず笑ってしまうネタがたくさんありました。
滋賀の車のナンバープレートの文字がゲジゲジに見えるため、京都に舞妓として潜入していた美湖(堀田真由)が女将(山村紅葉)に虐げられるとか、女将が洛外からの客に接する建前と本音の落差とか・・(京都人が本音を語らず裏表があるなどはよく知られている府民性ですよね😁
前作では神奈川県知事が都知事と組んでいましたが、今作では嘉祥寺の妻の神戸市長(藤原紀香)と京都市長(川崎麻世)が府知事と組んでいます。

嘉祥寺が、たこ焼きやお好み焼きなどの粉物の原材料に含まれる成分を使って日本を侵略する全国大阪府計画(最終的に全世界大阪府計画)を進めていると知った麗は、
原材料の植物を枯らすために琵琶湖の水を止めようとします。実行すれば滋賀は水浸しになる(水門を一か所閉めただけでかい!)という大きな犠牲を払う滋賀県人。😭 阻止しようとする大阪をとび太を使って対抗するのも面白かったです。この映画で初めて存在を知った「とび太」です。😀 前作でもお馴染みの有名人出身地合戦はやはり大阪側に軍配が上がりそうですが、京都の反則技に対抗した藤原紀香の出身地偽装(映画の中での設定です)が登場したり、「え?この人そうだったの」な有名人が出てきたりでこれもなかなか笑えます。でも前作の方がインパクトは強かったなぁ。

粉物積んで発射された通天閣ロケットを迎え撃ったのは田んぼアートで知られる行田タワーです。あまりのバカバカしさに笑うしかありません😁 てか、行田タワー自体知らない人の方が多いんじゃないかな。😓 

嘉祥寺が母で元大阪府知事(モモコ)の願いを叶えるために動いていたというのは動機が薄弱な感はあるし、和歌山の姫というのもよくわからない存在。美しい姫の本当の姿がアレ(天童よしみ)なのは「シュレック」のパクリでしょうか。

今作では百美の出番は少なく、麗と桔梗の絡みが多かったけれど、実は二人は兄弟だったというオチでした。マイアミビーチって和歌山だったのかぃ!

並行して与野の内田一家のドタバタも描かれます。知事肝いりの市対抗綱引き選手権大会で犬猿の仲の大宮と浦和がぶつからないよう苦心したものの、熊谷の暑さが災いして決勝でぶつかり、なんとか引き分けにしようと小細工する内田父のいじましい小役人さや、彼の滋賀出身の妻のラジオの話へののめりこみぶりや、産気付いた娘に遅れて来た夫が「子供の名前はとび太にしよう!」(彼もFM NACK5 79.5聴いてたのね。しかもパーソナリティは百美だった!)と言い出すなどこちらも本編に劣らず笑えました。大阪出身の助産師のおばちゃんが娘の介助をする展開で、大阪フォローも忘れないあたりが上手い!😁 


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