月の晩にひらく「アンデルの手帖」

writer みつながかずみ が綴る、今日をもう一度愉しむショートショート!「きょうという奇蹟で一年はできている」

秋半ば、「むかご」の季節です。

2014-11-06 23:32:00 | あぁ美味礼讃

今日でノンストップで走り続けた原稿が、とりあえず出し終わりました。
ホッとひと息。月曜日提出が、今日に速まった時は焦ったけれど、やればできるではありませぬか。




さて、これはナンでしょうか。河原で見つけた小石(!?)






いえいえ、こちらは、「むかご」です。
10月後半。武田尾・武庫川廃線跡の道端(でっかい岩のような御影石と武庫川の濁流の景観が美しい渓谷沿い)で収穫したもの。
毎年秋になると家の誰かが真っ暗なトンネルを5つ6つと、くぐり抜けて採集に行きます。

写真がないのが残念ですが、春夏秋冬のそれぞれが素晴らしい。
ゴツゴツした自然がむき出しになった、ありのままの風景。
電気のない真っ暗なトンネルを抜けると、そこは「雪国」ではなく
現実の太陽の光が眩しくて、明るくて、
一体自分はどこの世界へ行っていたのだろうか、と首をひねりたくなるような不思議さがユニークなのです。

さて、「むかご」のお話でした。
山芋の蔓の地上部分にできる直径1センチくらいの大きさの球芽です。




山芋はご存じのように、地中にのびていく作物ですが、
地上では、にょきにょきっと長い蔓がどんどん、どんどん伸び、沢山の枝分かれをして葉っぱを付けます。
その枝分かれした部分に、ぽちっと生まれるのが、小さな粒々の「むかご」。
山芋より若干高い栄養価。
鉄分やカリウム、マグネシウムが豊富で、皮ごと食べるので繊維がたっぷりと摂取できるとも。
いかにも栄養豊富そうな自然な味。

舌上にのせるとぬめっと!とした少し粘りのある食感。
のどかな里山風情を彷彿させる、淡泊な味わい。里の味ですね。

料理法はいろいろ試してみたけれど、
やっぱり2分ほど茹でて、ゴマ油で軽く乾煎りして塩をふっていただくのが
一番シンプルでおいしいでしょうか。




さてさて今晩は、新米に新ショウガ(種子島産)を混ぜて秋の味覚「むかごのご飯」をいただきました!
いよいよ、秋が深まってまいります。