思いつめた顔で、ストーブの焼け焦げ穴と、バイク転倒の本人の身代わりキズだらけの破れ果てた、でもお気に入りで、毎日着ては母からヒンシュクをかっていたコートを置いて、新しいコートを着込んで出て行った。
母って無用の長物で、頼まれもしないのに先取り心配ばかりして、なんなんだろう。なんとかなる様に世の中は回っていく。嵐の夜だって、明けない夜はない。朝露は陽に輝いて朝を告げる。
母って無用の長物で、頼まれもしないのに先取り心配ばかりして、なんなんだろう。なんとかなる様に世の中は回っていく。嵐の夜だって、明けない夜はない。朝露は陽に輝いて朝を告げる。