重度障害者の草の根運動の創始者『青い芝の会』の元会長さんから衝撃的な言葉が飛び出した。私は情けない事に『青い芝の会』の存在を知らなかった。
『愛も正義も入らない』
『介護者は手足であればいい』
愛とは親の愛。介護に疲れての子殺し、かわいそうと無理心中を図る親のエゴ。正義とは殺された子の思いを無視して親の罪を軽くして欲しいと嘆願する正義。30年前には多かったそうだ。どちらも障害者の気持をまったく考えていない。障害者の尊厳が踏みにじられていると言う。
介護者は手足であって、押し付けはNO。
言葉だけ聞くとショックだけれど、それだけ置かれた状況が厳しいと言う事だと思った。『手足で口を出すな』と言われると介護者としては『じゃぁ~ロボットなの?』と問いかけたくなるけれど、『主体は利用者』と言う真意に大きく頷けた。
『介護を受ける人も介護者も対等な立場で』
もう一度その言葉を胸に刻もう。発達障害の息子に対しては、自分の考え押し付けは絶対にダメで、息子の思いに耳を傾けている。そんな日々の暮らしが、利用者主体の介護の姿勢に大いに役立っている。時々、利用者さんへの押し付けをさも良い事をしたかのように堂々と語るウチの事務所のヘルパーはこの番組を観たかしらん?3時間が長くなかった。久々に良い番組を観た。
一点、不安は自立支援法案の可決。7月施行の話。当事者の不安がビンビン伝わった。介護保険と同じ利用料1割負担が経済的に無理な人には免除もあると言う話も出たが、具体的にどのくらいの減免があって、どのくらい負担になるのか?まだはっきしない。介護保険も利用料負担が厳しくて、サービスを控えている人を現場では見かける。老後も障害もお金次第か。現にヘルパー室では『老後は金次第』と良く話題になる。障害もこれに続くようになる。自立支援法は世帯単位でとか?親の負担、子の負担で賄おうと言うのだろうか?軍事と福祉と、どっちのニュースも腹立たしいことばかりだ。