陽だまりのねごと

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後藤田正春さんの死

2005-09-24 15:38:20 | Weblog
最後まで貫いた「非戦」 亡くなった後藤田元副総理 (朝日新聞) - goo ニュース

私は後藤田さんを知らなかった。実に知らない事が多すぎる自分にうんざりする。映画『突入せよ!浅間山荘』に、この人の実名が出て来た記憶があった。亡くなってインタビューを受けていたのが、直属の部下で映画の原作(連合赤軍「あさま山荘」事件<文藝春秋刊>)を書いた佐々淳行氏。この人の映画の登場人物としてまた記憶があった。

あの『絶対に人質の命を守れ』『突入部隊に妻子ある者は避けよ。』と指令を出したのが後藤田氏だったのだ。イラク派兵撤退をしなければ人質を殺すと言われても『テロに屈しない』のひとことで、生きる証と名づけられた証生青年24歳の命を救おうともしなかった小泉首相と測らずも比較してしまう。

彼は天皇元首制、自衛軍を盛り込んだ改憲案を作っている中曽根元首相が自営隊の海外派遣を推進しようとしたのを止めた逸話もあると報じられている。未だ続いているイラク派遣など話にも上らず、またしても小泉チルドレンたちがおもしろおかしくマスコミに取上げられている現状と比較をしてしまう。

映画亡国のイージスは好評のようだ。敵は自爆教育もされている北朝鮮兵士。どこかとどこかがくっついたような兵士の設定であり、『国の守りはアメリカへ』を痛烈に批判して、鍛えた精神力で戦う自衛官がかっこよく描かれていた。自分の国は自分達の手で守ろうと言う気にさせる。

ちょっと待ってよ。『武力には武力を』ではいつまで経っても平和は来ないと言う当たり前が、どこにも出てこなかった。映画の最後に協力の各自営隊駐屯基地がつらつらと並び出て、最後に後援『防衛庁』のタロップが流れてきた。私は背筋が寒くなった。折りしも九条改憲の話が出ている。国会で3分の2の同意。国民投票の話も出てきている。この小泉圧勝のシナリオは1年前から用意されていたと選挙が終わって話題に上っている。『亡国のイージス』を無批判に喜ぶ国民性は不気味だ。

自分の考えをしっかりと持たず、右にならえ、人がこう言っているから、多くの人がこう言っているから、それ正しい、間違いない、と簡単に流れる人心なら、操縦、シナリオ書きは簡単な事だ。実際に郵政の隠し玉を完全に見落として、この自民圧勝。小泉チルドレン大量当選。

後藤田さんの様な人が亡くなった事の大きさをかみしめてしまう。
自民党内にまだ後藤田氏の様に骨のある人は残っているのだろうか?