細田暁の日々の思い

土木工学の研究者・大学教員のブログです。

ポン・デュ・ガール

2007-06-08 02:07:48 | 趣味のこと
今日は待ちに待ったPont du Gard (ポンデュガール)に行く日。
朝,ニーム駅に行ってみると,次のバスは11時とのこと。2時間以上時間があったので,円形闘技場に行ってみた。6年前にイタリアに旅行したときにローマのコロッセオに行ったけど,それよりもかなり保存状態が良いようだ。日本語の音声解説が相当に充実していたので,かなり楽しめた。闘技場のてっぺんまで行って,外側に落下しそうな箇所に座って,ニームを一望した。最高。

ポンデュガールへはニームからバスで40分ほど。近づくとドキドキしてきました。ポンデュガールに着いて,最初に水道橋を見たときは「オー」という感じだったが,展望場へ行ってからの眺めには感嘆。さらに橋の下側に回りこんでからの眺めにはため息が出た。とにかくいろんな角度から見ることができるので,あちこち動き回って良いスポットがあるとイスなどに座って眺めを堪能した。ポンデュガールは3層のアーチ構造で,最下層は川の流れに抵抗するためか,非常に剛健さを感じさせる寸法となっている。アーチのスパンも15m~20mはありそうで,ローマ時代のものでは圧倒的に長いらしい。どうやら自分は下から眺めるのが最も好きなようだ。剛健な最下層のアーチから,水道が流れていた最上層まで一望できると,構造物の壮大さを感じることができる。大きさ・迫力を感じる角度が好きなようだ。

ポンデュガールは完全に風景の一部となっていて,人工のものという感じがしない。このような土木構造物を遺産として持っていると,人間の土木に対する感じ方も異なってくるように思う。土木構造物に畏敬の念を抱くようになるのではないか。また,ポンデュガールは細部まで非常にデザインが工夫されている。石の表面には模様が刻まれているし,ときどき突起や穴が付けられていたり,水切りではないのだろうけどスカートが付けられていたり,と。ユリウス・カエサルの時代の技術力と美的センスに感心した。重い石(大きいものだと6トン)をクレーンのような機器で持ち上げたのだろうが,施工方法も勝手に想像してみた。帰国したら勉強してみようと思う。

結局,ポンデュガールには5時間くらいいた。今日は3万歩以上歩いてクタクタ。でも大満足。写真などは帰国してからアップします。

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1 コメント

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ポンデュガールの写真など (管理人)
2007-07-06 14:31:51
2007年6月の出張旅行記のリンクを貼っておきます。
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