細田暁の日々の思い

土木工学の研究者・大学教員のブログです。

教員と学生

2017-12-19 20:26:24 | 教育のこと

昨日は月曜日でしたが、あまり調子の良くない日でした。バイオリズムなのかと思いますが。

調子が良くないと考え方もネガティブになりがちです。朝から研究室ゼミ、教室会議、打ち合わせ、研究室スタッフミーティング等々で早くも夕方。この日は研究室の忘年会だったので、横浜へ向けて出発するまで翌日の土木史の講義の準備等をしていました。

仕事がさばき切れず、横浜へ向かうバスの中でも翌日の講義の準備をしていました。低いバイオリズムのまま、忘年会へ。

忘年会中もあまりテンションは上がりませんでしたが、それでも学生たちと話しているうちに、またお酒が進むうちに、少しずつ元気になってきました。

数年前に卒業したOBも一名参加してくれたこともあり、結局5名(現役研究者や将来研究職を一応希望している学生たち)で行きつけ?の立ち飲み屋で二次会。研究哲学について語り合うはずが、バカな話をしていたように思いますが、ガス抜きができました。

さて、かなりの二日酔いで起床。珍しく7時15分ごろまで寝てしまい、急いで準備。

行きの電車の中でも土木史の講義の準備。大学到着後は研究の打ち合わせやら来客やらでバタバタっと12時半になってしまい、土木史の講義のため講義室へ。この辺りから昨日の低いテンションは強制的に元に戻っていました。

今日の講義のテーマは「運河」でしたが、宇沢弘文先生の「社会的共通資本」(岩波新書)の冒頭部や、ゲーテの「ファウスト」の結論が土木であること、日本史の5つのスペクタクル(海音寺潮五郎説)などなどの雑談からスタートし、2014年に娘たちと行ったフランスのミディ運河の写真や、2012年に土木の学生たちと行ったイギリスのポントカサステ(世界遺産)の写真なども見せました。メインは青山士の動画(パナマ運河)でした。

今年の土木史は1年生のレポートの全体的な質が極めて低く、そうであることをそのまま伝えました。もっと発奮していただきたい。

2年生以上の学生のレポートは相対的に質が高く、中には極めて優れたレポートもあります。これもそのまま伝え、これからも期待していることを伝えました。

そして、今日、11回目(年内最後)の講義が終わり、帰宅時に2年生のレポートを読んでいました。秀作が多く、今日の講義中の檄も効いたのかなと思います。

例年、年末が近づいてくるころに、土木史の学生のレポートに涙することも少なくありませんでしたが、今年はまだ一回も涙したことがなく、そのことも今日の講義で伝えました。私の感性が鈍ったのか、私の講義力が落ちたのか、学生のレポートの質のせいなのか、理由は知りません。

今日の帰りのバスの中で、化学系の学科の2年生の女子学生のレポートで、初涙2017。

土木の学生たちのレポートの質もいつもよりも高く、教師冥利に尽きる幸せな時間でした。それなりに時間はかかりますが、教員と学生の相互意思疎通、信頼関係の醸成はやればできます。

帰宅前には研究の打ち合わせもいくつかしましたが、学生たちの研究も勝負所に入ってきたものが少なくなく、こちらも奮起させられました。年末年始は、学生たちの投稿論文の執筆・添削作業に時間をたくさん使えるのが楽しみです。

低空飛行からスタートした月曜でしたが、学生たちとぐちゃぐちゃやっているうちに元気になりました。根っからの教師、なんですかね。

明日からは石川、福井へ出張です。北陸新幹線の延伸の工事の関係です。品質・耐久性確保。。。北陸の夕食が楽しみ。。。