三泊四日で三陸、南三陸へ出張してきました。復興道路のコンクリート構造物の品質確保、です。
三陸国道事務所の新小本橋梁の下部工の品質を八戸工大、岩手大、横浜国大の三チームで計測しました。この橋梁の周辺にある他の橋梁の下部工との品質の比較も行いました。
新小本橋梁は、施工状況把握チェックシートや目視評価法が特記仕様書に記載された、実質的な最初の橋梁工事になります。とても素晴らしい品質で、関係各位のご努力が実証された形になったかと思います。品質確保の工夫や、品質の調査結果をしっかりと取りまとめて、発信していくことになります。
とにかく誠実に努力して、しっかりと取りまとめ、力強く発信していく。その積重ね、しかありません。
南三陸国道事務所に移動してからもすごかったです。
フライアッシュ、膨張材も活用した高耐久床版の品質の調査も実施しました。
また、私が訪問したのは20日の土曜日でしたが、それに合わせていただく形で、第5回の覆工コンクリート品質向上委員会が開催されました。委員長は南三陸国道事務所の佐藤所長。その工区に携わるゼネコン4社、事業促進PPPの方々も関与する、官民連携での品質向上委員会です。
私も、東亜建設工業の施工する実際のトンネルで、目視評価法のレクチャーを講師として実施しました。会議室での、品質向上に関する各社の取組みの発表も秀逸で、議論も沸騰しました。これまで手の内を隠し合ってきた、とも言えるゼネコンが、手の内を明かして、お互いの現場も見学し合う、というこの状況はすごいと思います。結局は、こちらの方が皆が幸せになるように私は感じます。もちろん、発注者の適切な理解、支援があっての話ですが。
その後の、西松建設の事務所での懇親会も凄まじいスパーク状態。50人近くの大懇親会でしたが、産官学の立場を超えて、皆が楽しそうに交流する場には感銘を受けました。
21日の日曜日の午前も、フライアッシュの高耐久床版の品質調査を連合チームで行い、我々の出張は終了。
大変に充実した出張でしたが、多くの収穫もありましたし、次へとつながる種まきもたくさんできました。
緑の季節の遠野に心を癒されながら、盛岡から新幹線で帰宅しました。
今週は奥さんが出張に出かけるので私は少しセーブして、内業に精を出します。
来週は、土木学会の品質確保委員会(350)が沖縄、宮古島へ遠征します。沖縄でも多くを学ばせていただきますし、東北、山口、群馬を含め、全国各地の情報が交じり合うと思われます。