未経験者歓迎!合気道S.A.岩本道場のブログ

普段の稽古内容を中心に更新していきます。
道場の雰囲気や指導員岩本の人柄なども感じて欲しいです。

武道と正義(タイトル硬い…)

2005-11-29 01:15:03 | 合気道
先日の話と若干リンクする所もあると思う。
今日は、「力と正義」のお話

『力のない正義は無力であり、正義のない力は暴力(制圧的)である』

フランスの学者パスカルの言葉である。
極真会館の大山倍達総裁や少林寺拳法の宗道臣先生も良く仰っていた言葉ですので、武道経験者にはなじみの深い言葉かもしれない。

なので、いまさら感はあるにはあるが、少し書いてみようと思う。

例えば、新入社員が全く経験も知識もないのに、会社の方針にいちいち歯向かっても相手をしてもらえないだろうし、電車等で痴漢など迷惑行為を注意しても、自分に力がなければ返り討ちにあってしまう事もありえる。
とかく、「力」は必要なものなのである。
財力、知力、腕力、魅力、権力…力とはその全てを意味すると思う。

しかし、その力の使い方を間違えてしまうと、最悪な結果となってしまう。
最近ニュースで流れる「建築設計偽造」関連の話でもそうだが、個人では大した力はないのに、会社の力関係をバックボーンに圧力をかけた結果があれである。
そこには、「正義」がなかったからではないかと考える。

しかし、その正義も貫き通すためには、力に対して「NO」といえる力を身につけなくてはならない。
先のニュースで言えば、断れるだけの「財力のなさ」もしくは「若干のズルで、もっと稼げるなら…」という正義を欠いた欲が、圧力に対して抗えなかった理由ではないだろうか…

世間はモラルを問うが、ある環境に入ってしまったら、力をつける事無くして、自分の正義(モラル)を貫けないのが現実の世界である。
だからこそ、実力をつけなければならないのであるが、現実はそう簡単でもない…

武道も「力と正義」の両面を意識しなくてはならないものである。
稽古は、相手を傷つけ、制する事を目的としていながら、その力の乱用を抑える倫理観が問われる。
それは、自分や自分の大切な者(物)を守る正義のために使うものと教わってきた。
先の極真会館の大山総裁は、「その刀(力)は、磨いておかなければならないが、一生抜かないに越したことはない」とまで仰っている。

では、我々の正義とは何なのだろうか?

かなり難しい…
以下、パスカルの別の言葉を紹介しよう。
この言葉、怖いけど本質はついているように思う。
正義について考えてみてはいかがだろうか?

『流行が好みを作るように、また正義をも作る』

手前味噌ではあるが、武道を学ぶと言うことはその答えを見つける助けにはなると思うが…
コメント (3)
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