一主婦の「正法眼蔵」的日々

道元禅師の著書「正法眼蔵」を我が家の猫と重ねつつ

滅する

2009年10月10日 | Weblog
 昨日CDを聞いていたらある曲を聞くのをとめることができなくなってしまったのです。やめようと思ってももう一回もう一回ととまらないのです。

 パソコンをみていたらとまらなくなってしまった。なにかしゃべり出したらおさまりがつかなくなってしまった。考えたくないことを考えてしまったらやめることができない。

 とめることができないことがほとんどです。

 自分でコントロールできないことって怖いことです。

 ガン細胞もやめることのできない細胞だといいます。普通の正常な細胞はまわりの空気を読んで自然に分裂を停止するといいます。パズルピースのようにまわりを囲まれたことが、分裂の停止命令として細胞に働くといいます。でもガン細胞は周囲の空気が読めなくなった瞬間停止命令が聞こえなくなった細胞であると定義づけられるそうです。
 
 猫をみていると程良いところでやめることができています。それも意志のちからではなくなんの努力も必要とせず自然にやめています。

 猫は、昨日食べた牛肉をあの猫にとられてしまった、ぜったい仕返しをしてやろうと、ずっと考え続けていることはありません。
 
 猫はほとんどは、なすこともなくぼんやりして自分の周りの空気を読んでいます。

 猫のまわりの空気とは、物寂しく、なすこともなくぼんやりしていて、沈静で繊細です。