不変

フタリ同窓会のOZと神宮に行くのは２回目だった。
前回は黒沢もいっしょだったけれど。

野球にもヤクルトにも興味がないのに
来てくれたOZ。
ビール１杯目おごる。

ビール４杯目にして
だんだんおかしくなりつつあるOZを尻目に
ゲームを見ながら片手間に言葉を交わした。

間延びした試合にはちょうどいい相方。

隣でバカみたいに小島よしおの真似をしてるOZは
今日のあたしにはすごく居心地がよかった。

11ヶ月ぶりに会って向き合って気づいたことがある。

「彼とは一生
　男と女の関係にはならないだろうけれど
　一生大切にとっときたい距離感がある。」て前回は書いたけれど

あたしは18歳のころからOZのことがたぶん好きだった。

それはパーシャルに恋のひとつの形をしてたかもしれないけれど
面食いなOZがあたしを女としてみてないことを知ってるから
自分のどこかできっとブレーキをかけていた。

そういえば顔もタイプだし。
細い目も、無精ひげも。

かと言って今さらどうこうしようとは
全く思わないのだけれど。

酔っ払ってこけつまろびつ
思い出の詰まった表参道まで歩いた。

彼とは一生
男と女の関係にはならないだろうけれど
それでいいのだ。

それがいいのだ。