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砂の女

2007-04-01 23:31:31 | アパート
海の男、三四郎に海に連れてってもらう。
ただただ寄せては返す波を見たかった。

九十九里浜では荒い波しぶきが
たくさんの黒いサーファーを飲み込んでいた。

釣り人が溢れる堤防を沖の方向に歩くと
海の壁に道ができたよで
ベージュ色の波の上に佇むよな感覚だった。

素足にクロックスを履いて砂浜を歩くと
容赦なく砂が入ってきて生暖かい。

歩けば歩くほど埋まってく砂の海は
まるで「砂の女」の世界だった。

三四郎は口数少なく
あたしは波を見ることで無に近づこうとした。

見えない風が次々やってきて波が轟々。

卑猥な部分で水槽に張り付くサザエと
卑猥な部分を貝の外に投げ出してるハマグリ。

三四郎は今のところ
あたしにとってはアンソニーでしかない。
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