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応報

2008-07-17 19:22:26 | 青春生き残りゲーム
と思っていたら為術もなかったポーラから
4日後にメールの返事が来た。

「週に何時間働けるの?」

「40時間働けます」と返事すると

「フルタイムのきつい仕事よ。
 月曜の8時半に会いましょう」とのこと。

おー、だめもとでもメールしてみるもんだな。
掴んだ藁はただの藁じゃなかった。

でもまだ面接に受かったわけじゃないし、と兜の緒を締めて
月曜日の朝、ちびり寸前状態でオフィスを訪問して

「ポーラと8時半にアポなんだけど」と今度は堂々と告げると

ポーラはまだ出勤してなくて
唐突に仕事の指示をされた。

どうやら面接なしで、採用されたようだ。
というか面接しなくていいほどの仕事とも言えるけれど。

機密情報の保持同意書などもなし。

超退屈な仕事の内容はファイリング。
膨大な顧客番号を元に書類をファイルに入れていくという単純作業。

いまどきこんなアナログなことやってる会社があるんだというくらい原始的。

手書きの書類や殴り書きのメモの切れ端などもファイリング。

これがまた几帳面なひとは気が狂うんじゃかってくらいいい加減で
番号によって引き出しに入ってるファイルとリングファイルに分かれていて

ときには両方ともに同じ番号の顧客が存在してたりする。

書類の端っこは折れてぐしゃぐしゃだし

2003年の書類なども並列になっていて
紛らわしいこと、この上なし。

こんな状況では書類の紛失は必至だ。
データベース化すればいいのに、と何度も思った。

でもこんな仕事でもつけただけ幸運だし
こんな仕事をしてるときは何より考えちゃいけないのだと思った。

動物になろう、と。

オフィスのほとんどは女性で中国人がほぼか。

日本人がここに来るのは初めてよと言われたとおり
日本人は物珍しいらしい。

ところでポーラは超多忙で
ベトナム人の子も容易には近づきがたい存在のようで。

ひと扱いされてないなと思っていたら
そんなポーラが仕事開始後3日目にあたしのところにやってきて

「提案があるんだけど。
 ネットワークエンジニアだったと言ってたわね?
 ファイリングの仕事が順調に行ったらネットワークの仕事もしてもらうわ」

かくして海外で働くという10年来のあたしの夢は
あっけなく実現した。

いやはや。
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