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…漁師アトムの航跡… ~ある沖乗り漁師の綴記~

【サンマ漁・18 航海目】!

2013年10月24日 | モバイル
10月21日・女川港での水揚げ後、気仙沼廻航、時化休み。

数日前から不調だった補機の燃料ポンプを交換…

まだ運転時間が2000時間にも充たないのですが…

…22日・朝6時、気仙沼出港。

まだまだうねりが残る海上を Co80゜前航海と同じポイント向け!

次第に北東の風が強くなり、船は激しいピッチング(縦揺れ)…

船首にある甲板長倉庫内が心配になる…

19時・S/B。

漁灯を拡げた後、甲板長倉庫内の海水循環ポンプを起動、

冷水の揚がりが悪い…

冷水系統の配管内から冷水が冷水艙内に戻った為。

操業開始後、網の中のサンマをフィッシュポンプで揚げる際、

真空ポンプが起動せず…

甲板長倉庫内の分電盤のマグネットスイッチが振動で切れていた為。

これらは想定内…!

時化の中の操業は、各漁撈機械にも、かなりの負荷がかかる!

操業開始から数回後、船首側サイドスラスターの油圧油が

甲板長倉庫内に漏れ出した…!

漏れている場所を探した結果、場所的に作業しにくい箇所…

意外とそういう箇所がトラブる…。

配管フランジ部のボルトが緩み、そこからの漏れ…

急いで増締めしたのですが、漏れは止まらず…!

これは想定外…!

中の「Oリング」を疑った…。

どうも、船首側が鬼門である!

操業中の為、配管を外して作業する訳にはいかず、

今回で2度目、 昔ながらの「押し竹」式で操業を続けた。

とにかく、できるかぎり、操業を止めたくはない!!

夜明けと共に、漏れを止める作業開始!

配管を外してみると、やはりOリングが破損していた。

予備のOリングに交換して、配管を組みなおし、

サイドスラスター起動、無事に漏れは止まった…。

やれやれである!

23日・16時・S/B。

まだうねりも風も残るものの、海は昨夜よりはいいようだ…

時化のせいもあるが、サンマの群れは薄く、魚体組成も変わってきた。

回数操業となったが、月が登った22時頃から2時間程、

サンマの群れがかたまり、纏まった漁獲があったが、

おぼろ月に見えるようになってからは、また群れが薄くなった…

その頃からうねりも風もおさまり、凪てきた。

回数操業で漁獲を伸ばし、4時、操業終わり!

帰途航走 女川向け。

追い風で凪良く帰航、15時から時化の操業で傷んだ網の補修作業…

17時、女川入港!