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…漁師アトムの航跡… ~ある沖乗り漁師の綴記~

【秋刀魚漁・39 ・最終航海】!

2012年12月20日 | モバイル
18日・朝7時30分、銚子入港。

水揚げ後、時化休みとなった!

19日・14時30分、銚子出港、15時20分漂泊。

16時S/B、付近には僚船2隻と兄弟船2隻が漂泊中、他船団の船は見えない…

いよいよ今期の秋刀魚漁最終航海である!

機関長が休んだ10月8日に替わった新しい機関日誌が12月19日で最終ページ…

読み返すと、いろいろあったなぁ としみじみ思う…。

20日から、また新しい機関日誌になるが、あと数日…

最後まで気を抜かず、気を引き締め直して、最終航海!

…日没の頃、船の漁灯の下で何かがポンと浮いた…!

オットセイだった…。

房総沿岸である…

ここまで来るんだ?

私が海で働いていてオットセイを見た最南ポイント…!

17時30分過ぎから薄群れを操業開始。

その後、サンマが見えなくなり、犬吠埼沿岸から鹿島沿岸を南北に調査、

22時過ぎに月が隠れてから、サンマが見え始めた。

しかし群れは薄く、場所によっては幼魚の群れも跳ねる…

とても北海道道東沖もしくは、三陸沿岸から回遊してきたサンマとは思えない…

房総の沖で生まれ、成長期を過ごしている…?

サンマは1年魚と云われているが…

サンマの生態に限らず魚の生態は、謎が多い…!

夜明け前の操業中にも船のすぐ傍をオットセイが泳いでいた…

僅かな漁獲に終わり、夜明けより犬吠埼南東側で漂泊。

20日・16時S/B。

房総半島に隠れていく夕陽、凪良く夕焼けがきれいである…

日没16時20分、サンマ漁船の少ない漁り火が見え始めた。

12隻が残り少ない漁期を踏ん張る!

久々に鏡のような海面、凛とした寒さの中、我々の最終操業日は最高の凪。

犬吠埼沿岸沿いから鹿島沿岸、北茨城沿岸と北上しながら調査、操業を続け、

21時30分・操業止め、切り揚げ!

今期の漁終わり、北上帰途航走、母港大船渡向け!

21日10時頃の入港予定。