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…漁師アトムの航跡… ~ある沖乗り漁師の綴記~

漁師を志した頃!

2006年08月10日 | 私事

自分の周りにいた幼馴染の父親達は

ほとんどが「北洋」漁業に携わっていた。

丁度、今の時期は船から父親達が帰ってくる頃・・・!

自分の子供達を学校のプールへ送迎する今、

我々の少年時代の夏を、思い浮かべる。

夏休みといえば、

水中メガネを持って浜に出かけ泳ぎ回り、潜り、

水中メガネを通じて海に親しんだ。

今だから言える事ですが、

みんなで防波堤の裏を潜りアワビを採ったりしました。

幼馴染の各父親が帰宅する日はそれぞれ違い、

その日採ったアワビは父親が帰宅する家の子に持たせて帰る

という子供ながらの連携があった。

沖から帰った父親が酒の肴に

アワビがあると喜ぶ事を知っていたのです!

潜って採っていた事を知っても父親達は叱らなかった。

むしろ海に親しんで行く我が子を喜んでいたようです。

いずれ我が子も北洋に!という思いに

迷いがなかった北洋漁業全盛期の時代!!!

当時の幼馴染達も、

北洋漁師になる事が当然のように

会話の中の随所に「漁師」という言葉が出ていた。

現在、当時我々が泳いだ場所は

漁港整備で出来上がった荷揚げ場や

処理場になり砂浜も消え、遊泳禁止!

子供達が海で泳ぐ姿は全く無い!

すぐ目の前が海であっても、

海に親しむ事が時代と共に薄れています。

我々が漁師を志した頃とは違う時代を感じながら

プールに向かう子供達を見て世代を痛感しています!