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…漁師アトムの航跡… ~ある沖乗り漁師の綴記~

【サンマ漁・28 航海目】!

2013年11月25日 | モバイル
22日、08時・銚子入港も、水揚げ船が多く順番待ち…

港内に投錨し、水揚げ岸壁が空くのを待った。

12時、接岸したはいいが、水揚げ運搬車が回らず待機…

運搬車両1台が回ったものの、積載したサンマを運ぶ間も待機中…

それも3往復でストップ…

15時からと云われていたが、本格的に運搬車両が回ったのは17時過ぎ…

水揚げ・氷の積み込みを終えて出港したのは19時15分…。

銚子港の堤防通過後、サンマ漁船の漁り火が見える…

6哩程…!

20時前にはポイント着。

操業中の各船は、銚子での水揚げを終えて出港した船団。

凪も良く、透明度の高い澄んだ水色、水温は若干高め。

ライトの探照先、海面を照らす漁灯の光にサンマが跳ねる!

薄いが広範囲に跳ねるサンマが見える。

操業開始も、網への入りは悪い…

薄群れを回数操業も漁獲は伸びない…

犬吠埼灯台の灯り・銚子の街灯り・鹿島の街灯りも見える…!

南の水平線に稲妻が赤い光を走らす…

次第に南東側の空が雷光を放つ…

23時頃、粒の小さな雨がパラついた…

00時のチェックに機関室に入ってから戻るまでの僅かな間、

海面が真っ白に急変…

北からの季節風が一気に吹き荒れ始めた!

まるで示し合わせたかのように、サンマも見えなくなった…。

…オールナイトになった渋い眼に波飛沫が滲みる。

02時過ぎ、ライトを固定したまま調査航走となり、

「横になっているように」と マイク越しに漁撈長の声。

各自、合羽を着たまま倒れこむように仮眠を執る…

自分にとっては、氷艙・凍結室冷却のチャンスとなった。

夜明けまでサンマは見えず、微速で1時間程北上し、漂泊。

洋上ホテルで爆睡である…!

夜が明けて、強い北風は弱まった…

爆睡後、外は良い凪になっていた…

23日・15時30分 S/B。

鹿島工業港の鉄塔群が見える…。

16時24分・日没。

付近を調査し、17時過ぎから操業開始。

群れは薄い…

薄群れを回数操業も漁獲は伸びない…

22時30分頃から北上!

僚船からの情報に2時間程北上し、ポイント着…

サンマは跳ねるが漁灯の下に集まるサンマは少ない…

灯付きが悪く、漁灯の光に一旦は集まるのだが暗い方へスルーしていく…

東側へ調査も、情況は変わらず…

僅かな漁獲に終わり、夜明けより漂泊。

24日・15時30分 S/B。

昨夜は珍しく、一晩中凪が続いたが、まだ凪が続いている…

18時頃から薄群れを数回操業し、北東側に調査。

サンマは跳ねるが灯付きが悪い…

しかし、20時頃から灯付きが良くなってきた。

群れが纏まり、数回若干纏まった漁獲があった。

23時過ぎ、大群操業を1回…!

その後も纏まった漁獲があり、00時30分頃、操業終わり!

付近で操業中の弟が乗り組む船に群れを預け、北上帰途航走

凪良く女川向け、25日・9時入港予定!