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…漁師アトムの航跡… ~ある沖乗り漁師の綴記~

【平成29年、3月11日】!

2017年03月11日 | モバイル
2017'3-11
宮城鎮魂の日である

朝、庭先からぎこちない鳥の鳴き声が聞こえた。
今年の初うぐいす…!
春近し…。


2月に故郷の浜を久々に舟でゆっくり眺めた。
見事な景観だった海岸の松が、立ち枯れてしまっている…



大震災から6年…

この3月で、被災した付き合いのある知人達の住宅再建が済む…。
大変な苦労だったと思う…

大震災後、
仲が良かった仲間達に、かけたい言葉を発せられなくなった…
多くの悲しみや苦しみを心の中に仕舞い込んでいる方々に
簡単には言葉を掛けられず、電話もメールも出来ない…
そういうスイッチが入らず、内に秘めてしまい
自分から距離を置くようになってしまい

家族や船の乗組員、船関連の知人達としか
笑いながらの言葉は交わせなくなって…

普通に連絡をとりたくても躊躇し、行動に移せなくなった…
震災以外の事故でも、想像以上の悲しみを抱えた知人がいるが、
どういう言葉をかけたらいいのか… 
考えると滅入ってしまい、心のチャンネルを替える…
そして時間が過ぎ、季節が流れた…。

東北の太平洋岸を襲った
未曽有の大震災によって、被災した人も被災を免れた人も
心の奥底に大きな傷を負った。
あの日がなければ起きなかったであろう事故もあり、
そしてまた傷を負い…

…そんな方々を多く目にし、
自身が葛藤する…

頑張って仕事している事を
blogを通して伝える事しか出来ないのかもしれない…。

福島にも友達がいる。
福島に住んでいる方々の方がこちらより大変だと思う…
自然災害によって打ちのめされた科学の安全神話…
廃するのに30年以上を要するらしい科学の化け物が
異なる自然災害でさらなる化け物にならなければよいのだが…

私的には、充分生きた、あまり悔いもない。
いろんな意味で、
次の世代が明るく暮らしていけるように願いたい。

共に乗り組む次の世代の若人達には海技資格を勧めている…
私自身も若い頃に先輩に勧められたのだが、時間を要した。

「若い時の苦労は買ってもしろ」と教えられたが、
意味をはき違えてきたかもしれないと云う自念がある…

頑張って身体にムチ打って働き、漁中の時化休みには
皆がパチンコに行く中、整体やマッサージに行った…
今思うと、ナンセンスだ…!

資格で働く事の方が仕事になる事を遅くなって学んだ。

資格によって変わるのが責任感で、責任感によって
更に見えて来る仕事がある事を知った。

これは自身が関わる仕事だけじゃなく、
多くの事にリンクすると思う…!

…未来が日々明るく暮らせるように
 大震災後6年目の四季が巡る…。