blog-atom 2

…漁師アトムの航跡… ~ある沖乗り漁師の綴記~

「震災後の秋」

2011年10月11日 | 私事

国道沿いの花壇、コスモスが咲いている…

70日ぶりの帰宅、夏から秋…!

車窓から見る山間の道は何事もなかったかのような秋の風景…

海に近づくにつれ大津波の爪痕が目に飛び込んでくる…

ガレキ撤去作業中の重機やダンプが往来する道端、

塩害で枯れた杉林や、ガレキの傍らでもコスモスの花が

秋風に揺れている…

各浜には数隻の小船が浮かぶ…

穏やかに見える海、故郷・南三陸の志津川湾であるが

満潮時の高潮で冠水していた。

太平洋沿いの生活道、国道45号線は沿岸一帯の

地盤沈下の影響でしょうか 以前にも増して海が近くなった…

所用で岩手県の大船渡まで行って来ましたが

道路のすぐ傍が波打ち際になってしまった場所もある!

地域の交通網は、これまで以上に簡単にマヒしてしまう…!

代替え道とアクセス道は早急に必要だと再認識。

瀬戸内に行く機会があり、本州と四国を結ぶ橋を見てきました!

規模の大きさに驚き、と同時にこれだけの橋、道からみたら

被災地域の代替え道は簡単にできそうに思えました。

個人的な思いですが…!

南三陸の浜では養殖漁業再開に向けての作業が

進んできたようで、北海道から譲り受けた復興養殖船

(仮称 歌津丸)は携わる方々によって

「第十八福福丸」と命名され、動き出しています。

我が家の前の空き地が資材置き場となり、

養殖漁業を再開する方々が集まりますが、

故郷の集落の浜では8軒が養殖漁業から撤退との事です。

地域全体でも撤退した人達は多いと聞きました…!

眼下に散乱していた多くのガレキはだいぶ片付きましたが

海岸で遊ぶ子供達の声も姿もなく、

日が暮れて窓から見る海沿いには灯りもない…

そんな中、今年は近年にない程「栗」が豊作だという事です。