カメレオンの独り言

当分は漫ろ言の漫ろ歩き、頭に浮かんだ事柄を挿絵と写真と下手な文で綴ります。色々と間違い多いですがご容赦を。

カメレオンの独り言-1678 『映画 ブラックホーク・ダウン』 モガディシュの戦闘

2016年08月24日 | 日記






 『ブラックホーク・ダウン』 2016年8月24日







映画の鑑賞券を人から貰った時ってのは、其のタイミングが価値を大きく分けるね。可愛げないけど、いつもどうでもいい映画が封切り

されてることが多い。「だから、くださるんだろ?」 そらあ、そうかも知れんけど、人それぞれ好みがあるだろうが。

同じ系列の映画館が数件対象なのに、全部、興味の湧かん時って多いんだよ。で、行かず終いで終わっちゃうんだね。





時折、頂く鑑賞券でバッチシとタイミングが良かったのが 『アルマゲドン』と 『ブラックホーク・ダウン』だったね。

この2本とも仕事終えたあと直行したよ。どちらも難波の南街劇場だった。

オレはこの映画館が好きでね、内外ともにお気に入りだった。 「内外?」 館内の雰囲気、劇場の立地条件ともにってことだよ。





『ブラックホーク・ダウン』は、2002年(平成14年)封切りだったね、戦争映画では、素晴らしい出来の映画だった。

大満足で余韻を愉しみながら帰ったのを覚えてるよ。オレが南街劇場で観たのが此の映画が最後だった。

それから2年後、建物の老朽化が進んだため2004年(平成16年)2月1日に50年の歴史に幕を閉じたんだね。寂しいことだよ。












『南街劇場 場内』







南街劇場 客席816席で、当時は大阪最大の劇場だった。東宝邦画系の南街東宝 (417席) 南街シネマ (452席)

南街スカラ座 (567席) 南街文化劇場 (232席) と、此の南街会館に在った全ての映画館も閉館。

1959年のジョン・ウェインの 『騎兵隊』から始まったオレの幼い頃からの思い出とともに姿を消したね。なんてことだよ。





昔の思い出ってのは、其の時代の其の時を生きたそれぞれの人の心や脳裏に宿って、やがては、ともに消え逝くもんなんだろうね。














『映画 聖衣 上映中の南街劇場』 1953年12月26日公開、南街会館竣工の当年か翌年の写真だね。 

其れまで、その地に独立劇場で在った南街劇場を1階表玄関にしつらえて南街会館として1953年12月18日に誕生した。









































『ハンヴィー(軍用車両)からなる脱出用の地上部隊、後尾の車両がハンヴィー』






『ブラックホーク・ダウン Black Hawk Down』 2001年アメリカの戦争映画。監督はリドリー・スコット。

主演は、ジョシュ・ハートネット、 エリック・バナ、ウィリアム・フィクトナーほか。

実際にアフリカ・ソマリアで起こった米軍を中心とする多国籍軍とゲリラとの壮烈な市街戦 「モガディシュの戦闘」を描いている。





「ブラックホーク」とは、米軍の汎用ヘリコプターUH-60で 其の強襲型のMH-60Lを指して云う。











『ブラックホークMH-60L』






1993年10月3日、ソマリアの首都モガディシュにおいてアメリカ軍とソマリア民兵との間で発生した『モガディシュの戦闘』

をリアルに再現した映画 『ブラックホーク・ダウン』は、戦争映画では群を抜いて素晴らしいものがあったよ。

のちにアメリカがソマリアの内戦介入から撤収するきっかけとなった戦闘で、その地域の名を取って「ブラック・シーの戦い」とも呼ばれてる。





米ソ冷戦の終結と共に始まったアフリカ・ソマリア内戦は泥沼化し、戦争による難民の飢餓が国際的な課題となった。

国際連合(UN)は難民への食糧援助を行うため、平和維持活動から平和強制活動による軍事的介入を行った。

アイディード派による敵対者たちへの軍事的包囲をやめさせ飢餓状態を救おうとしたんだね。





統合特殊作戦コマンド(JSOC)の実行によるもので、この作戦の第一目標はソマリア民兵の将軍である

モハメッド・ファッラ・アイディードの副官二人を捕らえることだった。

この作戦は、国連主導のものではなく、米国が単独で行ったもので、当時の大統領はビル・クリントンだった。





米軍は、この作戦を30分程度で終わらせる自信があったんだけど、実際には15時間を費やし2機のヘリコプターを失い、

銃撃戦によって18名の米兵を殺害され、国連軍兵士1名を入れると19名が犠牲になった。

黒いのは、民兵、市民350名以上の死者をだした。「待て、黒いのってなんや?」 アフリカのソマリアの方々だよ。





「方々って丁寧語だけど黒いのはって偏見だろ?」 じゃ、白いのか? 「う~ん、黒いね」 何を云うとるんかねえ?








































撃墜されたヘリ「スーパー61」は、 『We got a Blackhawk down,We got a Blackhawk down 』

「ブラックホークの墜落を確認、ブラックホークの墜落を確認」と、云う墜落時の交信で有名なんだね。

撃墜された2機のMR-60L ブラックホークのうち1機目が海の近くに墜落し、其の第一墜落地点が激戦地となった。





主にタスクフォースレンジャー部隊とデルタフォース(第1特殊作戦部隊分遣隊)から成るアメリカ特別作戦部隊は、

アイディード派の外務大臣オマール・サラッドと最高政治顧問モハメッド・ハッサン・エワレを捕らえるため作戦を開始した。

作戦名は、「アイリーン」 ブラックホーク(ヘリ)から目標ビルに降下したタスクフォースレンジャーは目標周辺の安全を確保。





































デルタフォースは、リトルバード(ヘリ)から降下、建物内に突入し対象人物を生捕るというものだった。

此の作戦に投入された戦闘ヘリは、MH-60L ブラックホーク、OH-6 カイユース、MH-6/H-6 リトルバード。

OH-6 カイユースを特殊部隊用に武装させたものが、H-6 リトルバード。機種としては同型。












『MH-6/H-6 リトルバード』






対象人物の生け捕り作戦は成功、其処へハンヴィー(軍用車両)からなる脱出用の地上部隊が到着することになっていたが、

ソマリア住民や民兵により、モガディシュの通りにバリケードが作られていたため到着が遅れる。

モガディシュ街路の上空約21mでホバリングするヘリコプターから米軍のレンジャーおよびデルタフォースが降下、散開して援護、これを待つ。



















長時間に渡る遅延の間に、数分後にはソマリア民兵のRPG(対戦車擲弾砲)によってMH-60L ブラックホーク1機が撃墜される。

このため、初期の作戦に支障が発生した。救出に向かったタスクフォースは一晩中墜落地に釘付けにされた。

一方、軍用車両の陸上部隊も街路のいたる処からソマリア民兵の攻撃を受け行く手を阻まれていた。


















戦闘で20分間のロスを生じたが、到着を待ち続けるブラックホークによる急襲部隊と接触する事に成功する。

だが、此の直後、またも、2機目のブラックホークがRPGによって撃墜される。

このRPG(対戦車擲弾砲)ってのは、携帯が容易、且つ、扱いも容易、バズカー砲と似てるね、で、其の破壊力は恐ろしい。






























何処のゲリラも好んで使用するみたいで映画にもよく登場する。発射されたロケット爆弾が煙を噴いて飛び来るので視認も容易だね。

街路を走行する陸上部隊の軍用車両が路地から発射された此の一発を諸受けして破壊される。

爆発で放り出された米兵が地面に叩きつけられる。ハンヴィー(軍用車両)の指揮車から、弾雨の中、隊長が歩み寄る。





まだ意識ある兵士が 「娘によろしく・・・」と、云って息を引き取る。兵士の下半身は吹き飛ばされて腹から内臓が溢れ出てるんだね。

2機目のブラックホークがRPGによって撃墜された話に戻る。

この際、上空の機中に在ったデルタフォースの2名の狙撃員、ランディ・シュガート一等軍曹とゲーリー・ゴードン曹長が勇敢にも、





近づきつつある民兵たちから負傷したブラックホークのパイロット、マイケル・デュラント准尉を守るためにブラックホークから地上に、降下、

墜落機を盾にして、押し寄せるソマリア民兵と激しい銃撃戦を交わすが、多勢に無勢、両兵士とも無数の敵弾を浴びて民兵たちによって殺害された。

米軍統合タスクフォース指令センターからヘリにとどまった方がよいと助言されながらも躊躇することなく救援に向かった。





































































































その決断と勇気、彼らの英雄的な行動にベトナム戦争以来の名誉勲章を授与されたとある。

この戦闘は、ソマリアの国連活動の中でアメリカ軍が直面したもっとも激しい市街戦のうちの1つと云われている。

墜落したヘリの乗員の救出、機密保持のためにヘリを破壊する任務が加算されて、迅速に成功させるべき作戦は思わぬ遅延を要した。





街の至る所に敵が潜伏する中、作戦に参加した約90名の米軍デルタフォース、タスクフォースレンジャー、

陸上部隊の隊員たちは激しい銃撃によって包囲された。空から指揮をとる指令へりの指示を頼りに、やがて最初の墜落地点に到着。

弾丸雨降る中、遺体を搬出しへりを破壊して任務を遂行していく。









































航空支援が十分に受けられない状況下で、次の日の早朝に米軍第10山岳師団やマレーシアとパキスタンの国連部隊が救援に来るまで、

米軍レンジャーたちは夜通し戦い続けた。他の国連部隊による救援の計画や調整に時間を要した。

ソマリア民兵は、蟻の如くに湧き出して倒しても倒しても切りがないんだね。なんぼでも出て来よるんだよ。





射撃の確実性は、米軍が圧倒的なんだけど、わんさか出てきて数で圧倒された上に数撃ちゃ当たるで来られると不利になる。






























戦闘が続くにつれてアイディード派の民兵たちは兵士を遮蔽(しゃへい)するために市民を彼らの前に押し出している。








































しかしながら、民兵を隠すような市民もろとも、ためらうことなく射殺したため効果がないことを悟り市民による遮蔽行為は減った。

民兵自体が平服のなりだから市民との差を見極め難く、其のうえ、みんな黒いのばっかしだから撃つしかない。 「乱暴だろ?」

馬鹿め、戦争自体が乱暴なんだよ。ルールを悪用してくるような奴らに 「市民ですか?」 「敵ですか?」って、いちいち聞くのか?





同胞を盾代わりにする行為こそが卑劣だよ、だから、野蛮人はコワイんだよ。ためらう必要などない、どいつもこいつも撃ち殺せ。

きゃつらは、寄せ集めの愚連隊みたいなのだから非常識な戦法をとって相撃ちの同士討ちで世話無く死んでる奴等も多かったらしい。

所詮、きゃつらは、その程度のもんさ、フン。 「臆病者のおまえが強がってどないすんねん?」 

































映画では、実戦さながらの描写が凄まじい。まさに弾丸雨降るが如しだね。隊員たちが疲弊しきって様相が、尚、悪化しそうな状況下、

深夜の空からの援護、未明の陸からの応援が到着して包囲網を突破する。

車両部隊の後尾に着いて後方支援のレインジャーたちが、吐きながら、応射しながら、朝もやの中、駆け走る。























翌10月4日午前6時30分、作戦「アイリーン」に参加した米軍は、国連のパキスタン・スタジアムに引き上げて来た。

米兵18人とマレーシア兵の国連軍兵1人が死亡し73人が負傷していた。

眠たい仕事にうんざりしつつ日々明け暮れて生きるもの在れば、生と死の狭間で明日にしがみつく時間を生きるものも居る。





丸こい地球の裏表、知らぬが故の退屈に対する文句なんだろうね。 「おまえだろ?」 そうだよ。












『ランディ・シュガート一等軍曹とゲーリー・ゴードン曹長のいずれか、遺体を裸にし引きずりまわして曝しものにするソマリア民兵』 実写






この戦いの後、死亡したランディ・シュガート一等軍曹とゲーリー・ゴードン曹長の遺体が裸にされ、住民らに引きずり回されるという

悲惨な映像が公開され、のちに身体を切断された状態で発見されたとの報道で衝撃を受けたアメリカ国民から撤退論が高まった。

アメリカ世論を背景にビル・クリントン大統領は、1994年、ソマリアからの撤兵を決定した。













『第42代アメリカ合衆国大統領 ビル・クリントン』










事後確認 『勢い乗って貼った動画が多過ぎたって思ってたら、ユーチューブが気を利かせて消してくれてたよ。「怒っとんねやろ?」 知らん』 







主題歌

Black Hawk Down Best Scenes [HD]













なんと凄まじい映画だったかね、映画は大画面だね。最後の最後まで観たよ、透けた幕が閉じメインの幕がスクリーンを隠すまで見てたよ。

女が出ない映画って、こうもスッキリとしたもんかいな? なんて満足気。 「今もか?」 ダレないんだね。

大方の客が館内を去ってガランとした頃にケツを上げる。「本日の上映は、これをもちまして終了です。お忘れ物無きようお確かめの上・・」





女性の綺麗な声の場内アナウンスを背に聞きつつロビーに出て陳列に白いシーツを被せた脇を通って外に出る。

道路を隔てて高島屋が目の先に在る。段差を斜めに降りて戎橋筋のほうに歩く。沢山の人が行き交ってる、日本は平和だねって、思うね。

難波地下街の階段出入り口の横手を歩くと、かすかに湯気の気配と酒饅頭の匂いが漂ってる。遠い昔から変わらないね。





日本の遠い処も知らない、外国に至っては何も知らない。遥か他国の国で戦士した人も、この酒饅頭の香りを知らぬままだったろうね。

























この映画のエンディング・クレジット(エンディング・ロール)で、小太鼓?をバックに歌われる『ミンストレル・ボーイ』が良かったね。

アイルランドの国民的詩人トマスムーアが友人に捧げた詩とある。ミンストレルって、吟遊詩人を云うんだね。

「吟遊詩人ってなんや?」 中世ヨーロッパで各地を遍歴し楽器を奏して詩を朗唱した旅芸人をいうらしいよ。






オレの薄らボケた聴覚の加減か知らんけど映画の中で流れてたのと同じかなあ? サウンド・トラック盤が好かったよ。

どちらがアレンジしてんのかも解らんけど、オレ的には映画のエンディング・ロールで流れたほうが雰囲気は抜群に良かったよ。

国に残した家族に宛てた手紙を台詞で語られたあと、此の『ミンストレル・ボーイ』が、ドラムかな?小太鼓かな?

やや物悲しく前奏で流れて唄に入っていくんだね。












愛する女(ひと)へ・・・・君は強い  立派に生きていける 君と子供を愛しているよ

素晴らしい日々を過ごしてほしい 辛くても笑顔で希望を捨てずに

君にお願いがある 今夜子供を寝かせる時にパパが愛してると伝え抱きしめてやってくれ

そして僕からのキスを・・・・・












Minstrel Boy - Joe Strummer - Hans Zimmer








『The Minstrel Boy』






The Minstrel Boy to the war is gone
詩人は戦争に行ってしまった

In the ranks of death you will find him;
彼はきっと死んでしまうだろう

His father's sword he hath girded on,
父親の剣を腰に差し、

And his wild harp slung behind him;
ハープを背負って




"Land of Song!" said the warrior bard,
「歌の国よ!」 戦士たる詩人が言った

"Tho' all the world betrays thee,
「世の中の全てが汝(なんじ)を裏切ろうとも

One sword, at least, thy rights shall guard,
その1本の剣が汝を守り

One faithful harp shall praise thee!"
その忠実なハープが汝を讃えるだろう」




The Minstrel fell! But the foeman's chain
詩人は捕らわれた しかし敵兵の鎖をもってしても

Could not bring that proud soul under;
彼の気高き魂は屈しなかった

The harp he lov'd ne'er spoke again,
彼が愛したハープは二度とその音を発することはなかった

For he tore its chords asunder;
なぜなら彼が弦をすべて引き裂いてしまったから




And said "No chains shall sully thee,
そして言った 「どんな鎖も汝をけがすことはできない

Thou soul of love and brav'ry!
愛と勇気に満ち溢れた汝の魂を

Thy songs were made for the pure and free,
汝の歌は純粋で自由な心に

They shall never sound in slavery!"
屈従の下で響き渡ることなし」




The Minstrel Boy will return we pray
我々は願う 詩人が帰ってくるのを

When we hear the news, we all will cheer it,
もし彼が帰ってくると聞いたら我々みんなとても喜ぶだろう

The minstrel boy will return one day,
詩人はいつかきっと帰ってくる

Torn perhaps in body, not in spirit.
肉体は引き裂かれようとも その精神は変わらず




Then may he play on his harp in peace,
安らかにハープを奏でんことを願わん

In a world such as Heaven intended,
天が望まれる穏やかな世界の中で

For all the bitterness of man must cease,
人間のすべての残酷さは止まねばならない

And ev'ry battle must be ended.
そして全ての争いも終わらねばならない

















































『ジョシュ・ハートネット』


































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