<日本の優位性(39)。新素材開発で、勝負>
東レとユニクロが、共同開発した、発熱肌着、『ヒートテック』は、世界で約3億枚を売った。 21世紀の繊維は、再び、世界に打って出ようとしています。
花粉がつきにくい、帝人の高機能繊維ポランバリアは、開発に約10年かかりました。
生地の分子構造にまで、手を加えて、静電気を起き難くし、凹凸をほとんどなくすよう、織っています。
「中国などには、真似されない技術。」と帝人は言います。
繊維各社は近年、商品タグに、素材と企業名を盛り込むなど、アパレルメーカーとしての認知度アップを図っています。
クラボウは、衣料品ブランドのイッツインターナショナルの洋服で、ユニチカも、スポーツ用品メーカー・デサントが、販売するデニムで、PRしています。
アパレルへの「単なる素材供給者。」からの、脱却を進めています。
背景には、高機能をうたう繊維開発を進めてきた、各社の自信の裏打ちがあります。
夏の触って、ひんやり感じる、『接触冷感』や汗を早く吸収して乾かす『吸水速乾』、冬の『発熱』は、肌着向けを中心に市民権を得つつあります。
『消臭』、『抗菌・制菌』、『紫外線遮断』、『芳香』など、繊維に付けられた機能は、幅広であります。
各社は、生産の海外シフトを進めるが、高機能繊維の多くは『国内』で生産されています。
『開発』力は、産業用でも発揮されています。
鉄と比べて、重さが4分の1、強さは10倍という、炭素繊維は、日本を代表する素材であります。
鉄と比べて、重さが、4分の1.強さは、110倍という炭素繊維は、日本を代表する素材であります。
欧米メーカーは、1990年代までに、採算が取れる、撤退や事業縮小をしたが、日本勢は、生産開始から約40年かけて、用途開発を温めてきました。
ボーイングやエアバスが、採用した航空機が、11年デビューし、自動車メーカーとも、共同開発が進みます。
東レ、帝人、三菱レエーヨンの3社で、世界シェアは、7割であります。
常に、新しい素材を開発し、世界をリードしています。
各社が、長年築いてきた、産業のあり方であります。
東レは、「先端材料を日本で生産し、コスト競争になったら、『海外』拠点で、需要を一段と『拡大』させる持続的『発展』が、可能になる。」と戦略を述べています。
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