脳腫瘍の夫と共に

2010年4月グリオーマと診断された夫との手探りの日々…

よく言われるけど……

2012-03-26 20:50:28 | 日記 2
「あなたも大変ねぇ」とよく言われる。
障がいのある子を育て、自身が癌を病み、夫をなくしたことを指すらしい。

確かに波瀾万丈だとは思うけど
そもそも、波瀾万丈でない人生なんてあるのかしらん?
誰だって
人生山あり谷ありだと思うし……

私と夫にとって
娘の存在は夫婦の絆を強めるものとなったし
娘のおかげで
いろんな人と友達になり、
自分たちの価値観を見つめなおすこともできて
娘の存在は私たちの人生を深いものにしてくれたと思う。

夫がいなくなったことは
この上もなく淋しいし、悲しいけれど
だから、不幸かといえば
決して不幸だとは思っていない。

生きる支え、
人生の同志をなくした切なさ、心細さは限りないけれど、
だからといって
今まで夫と共に築き上げてきた価値観が崩れたわけではない。


そんなことを思いながら
日々
淋しさと向かいあっていけばいいのかなぁと思うこの頃…

成年後見と選挙権

2012-03-26 05:11:00 | 私の思い 2
現在の制度では
成年後見制度で「後見」をつけると
選挙権がなくなる。

夫がなくなり
わずかばかりの田畑や家を相続するためには
娘に成年後見をつけなければならなかった。
重度の知的障がいをもつ娘には
「相続」の判断ができないからだ。

娘は二十歳になってから
ずっと選挙に行っており、
選挙に行くことが大好きだった。
投票所に行けば
知り合いの地元の人が
「立会人」になっていて
にこにこして手を振っていた。
選挙に行く前に
候補者の一覧を見せて
「好きな人を書いていいんだよ」と言っていたが
投票所では
真剣な顔で
投票台の前に書かれた名前を見て
一生懸命自分に書ける字を書いていた。
ひらがなの一部しか書くことができず
「れ」、「ね」、「ゆ」など
折れ曲ったり、交差の多い字は書けないので
自分に書ける名前の人を選んで書いているようだったが
それは
娘の精一杯の自己表現のひとつだった。

今日から
市長選が始まり、
選挙カーを見て
娘は
「(選挙に)行く」と楽しみにしている。
私は
娘に選挙にはもう行けないことを
どう説明したらいいのかわからない。


昨年
全日本手をつなぐ育成会でこの問題の署名運動に取り組んだ。
選挙権に関しては法務省の管轄で
障がい者問題には関心がないのだろうか…

現実に
こうして
憲法で保証されているはずの権利を奪われて
悲しんでいる娘がいることを
知ってほしいと思う。


成年後見は
判断が難しい人たちの財産を守るために必要な制度だと思う。
でもそのことと選挙権とは全く別の問題だ。
障がいがあっても
自分の好きな人を選んで書くことはできる。
この人たちの人としての権利を奪わないでほしい。



雪~!!

2012-03-25 20:50:16 | 日記 2


朝起きたら・・・まさかの雪!!
向かいの山も見えないほどの降りかた。



庭の水仙も寒そう。

やっぱりタイヤ替えるんじゃなかった・・・と後悔。
明日の朝はどうなっているのか、心配。


さて、
最近購入した便利グッズ。



「ひもくるりん」

新聞などを束ねるのはいつも夫の仕事だった。
私が縛ると
紐がゆるゆるになってしまって困っていた。
このイルカちゃんの口金に紐をひっかけて廻すと
口元だけがぐるぐる廻り
紐がねじれてこぶ状になり
ゆるまないという
単純なしかけなのだけど
なかなかの優れもの。

今日も
少しだけ家事をがんばった一日。




ちょっとずつ…

2012-03-24 18:49:59 | 日記 2
今日も
ちょっとだけがんばった一日


休日の外出は20日に続いて
2回目。
車で1時間半かかるところでの会議。
今まで何度も出席の返信をしては
ドタキャンしてきたのだが、
ようやく出席することができた。


帰りには
母の入居施設にも寄り……
そのために初めての道も通って……


どこにも出かけることができなかった時間が長かったので
ものすごくがんばった気がするけれど、
まだほんの一歩なのだろう…

他の人から見れば
何でもないことなのだろうけれど、
私にとっては
大変な一日だった。



お料理

2012-03-23 22:17:00 | 日記 2
今日は来客の予定があり、仕事は半日で早退。

来客を待つ間、
なんだか久しぶりのお料理。
一人の時はほとんど何も作らず、
冷凍しておいた残り物のおかずで済ませている。
娘がいても、
仕事の能率があがらず、
なんとなくそそくさと
適当に済ませてしまう。

夫が元気だった頃は
高血圧の夫のために
朝は5時おきでお弁当を作っていたのに
何を毎日作っていたのか、
全く思い出すことができず、
メニューに困っている。


それでも、
今日は
本当に久しぶりに
娘のために
ちょっと違うメニューにしてあげたいな…と思って

仕事帰りに
スーパーの中をぐるぐる。
地元のスーパーではなく
帰り途中にあるスーパーなので
顔見知りの人に会う心配もなく、
何度も何度もぐるぐる回って
恥ずかしくなるくらい
同じ売り場を何度も通って
さんざん迷って
ようやく
メニューを決めた。
と言っても、
たいしたメニューではないけど、
最近の私にしてはかなりがんばって作った。


お隣の一人暮らしのおばさんにもお裾分け。
毎日、
仕事から帰ってきて
お隣の電気が点いているのを見ると
ほっと気持ちがあったかくなるお礼。
いろんなものをいただいたり、
お裾分けしたりできる
田舎のお付き合いに支えられている。